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大泉町は庁舎建設工事発注へ

2024/03/28 群馬建設新聞


大泉町は庁舎建設事業を2024年度から着手する。当初予算分に6億1800万円、25年度の債務負担行為に54億200万円の計約60億円の庁舎建設工事費を確保した。工事は24年度早々に発注を行い、7月ごろに着工し約18カ月の工期により施工、26年度からの供用開始を目指していく。構造はRC造(プレキャストコンクリート造)一部S造とし、延べ床面積は庁舎のみで約7192㎡としている。

建設地は大泉町日の出199および住吉2742-2。構造体はI類、構造非構造部材はA類、建設設備は甲類で建設する。建物の高さは約17・5m。架構形式は純ラーメン構造で、基礎形式は杭基礎となる。庁舎棟の延べ床面積7192㎡のほか、公用車車庫・現業棟は約1329㎡、職員用駐輪場約40㎡などを含み、計画地全体では約8600㎡となる。設計業務は桂設計(東京都新宿区)が手掛けた。

配置計画のポイントとしては、計画地の北側中央寄りに建物の正面を南側に向けて配置することで、広場や将来を見据えた公共的活用空間を正面に見渡せる配置としている。また、冬期の強い北西風に配慮し、来庁者入口は建物の南面とした。さらに、将来的な公共施設の再整備に備えて、庁舎西側に空きスペースを設けている。

階構成に関しては、来庁者の利用が多いとされる執務ゾーンなどは1階および2階に集約し、3階に議会・会議ゾーンを配置。3階建てとすることで建物の高さを抑え、戸建て住宅の多い周辺の住環境に配慮する。建物は東西に長い形状となっている。

駐車場については150台程度を整備予定。来庁者用は屋外平面駐車場、公用車駐車場は別棟屋内駐車場とする計画となる。駐輪場は既存と同様の24台程度を見込んでいる。

電気設備の概要は、受変電設備がキュービクル式で、発電機設備は屋外用ディーゼルエンジン低騒音型とし、太陽光発電設備も活用する。

既存庁舎は2012年度に実施した耐震診断の結果によると、1974年に建設された庁舎棟の耐震性を表すIs値(構造耐震指標)は0・54、職員棟は0・34といずれも震度6強から7程度の地震の振動や衝撃に対して倒壊または崩壊する危険性が低いと判断される基準を下回っている状態となる。庁舎棟はS造、RC造、SRC造と異なる構造を組み合わせた形式で建設されている。耐震性を確保するためには難易度の高い補強工事が必要となることから建て替える。既存庁舎の建設は前田建設工業(東京都千代田区)が担当した。

なお、24年度当初予算には庁舎建設関連として設計監理委託料に24年度3525万8000円、25年度債務負担行為3484万4000円、庁舎什器等整備および移転計画策定等業務委託料は24年度で677万2000円、25年度~26年度までの期間で1015万6000円を設定した。

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