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国土交通省

【標準的な運賃】ダンプは運賃2割増し/建設資材等運搬契約で通知

2024/04/12 本社配信

 国土交通省は建設資材等のトラック運搬に関する契約の適正化について、建設業団体、府省庁、主要民間団体、都道府県、政令指定都市に通知した。標準的な運賃の見直しでは燃料等の物価上昇の影響を踏まえた平均8%となる運賃の値上げ、ダンプ車やコンクリートミキサー車の運賃割増率(2割)の設定などが盛り込まれた。

 建設工事においてトラックによる建設資材や建設副産物等の運搬は不可欠。しかし、トラック運送業界は低賃金化、高齢化の進行など、必要な運転手の確保が困難になると懸念されている。標準的な運賃の改定は労働条件を改善するために行われた。

 標準な運賃は距離制運賃、時間制運賃が▽小型車(2tクラス)▽中型車(4tクラス)▽大型車(10tクラス)▽トレーラー(20tクラス)―の車種別に距離で決まり、運輸局等ごとに設定されている。

 運賃割増率は速達割増等、特殊車両割増がある。特殊車両としてはセメントバルク車は大型車またはトレーラーの2割、ダンプ車とコンクリートミキサー車は大型車の2割割り増し。

 通知では、建設資材や建設副産物等の運搬についてトラック事業者と契約する際は改定後の標準的な運賃を参考指標とすること、元請業者は運搬経費について標準的な運賃改定や設計労務単価の上昇など踏まえ適正な価格での下請け契約の徹底、運搬経費は通常認められる原価に含まれること、労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する行動指針に基づく対応などを求めている。

 行動指針には経営トップの関与、発注者側からの定期的な協議の実施、サプライチェーン全体での適切な価格転嫁を行い、要請があれば協議のテーブルに付くなどが位置付けられている。

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