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栃木県宇都宮市

宇都宮市児童相談所、7月に基本計画プロポ、事業費固め候補地選定へ

2024/04/17 栃木建設新聞

 宇都宮市は、児童相談所設置の基本方針・計画策定スケジュールをまとめた。基本方針は6月に策定。基本計画は7月中旬から公募型プロポーザルで策定支援業務を公告し、10月上旬に契約を締結。2026年2月下旬に策定する。当初予算では基本計画策定支援業務委託料に1500万円を計上している。

 具体的な候補地や複合施設化する機能、概算事業費、レイアウト、一時保護所の定員数は基本計画に盛り込む。着手1年目に土地を選定し、2年目に基本設計、3年目に実施設計。4年目に着工し2カ年で施工。6年目は準備期間とし7年目に開設する。

 候補地は①幹線道路付近など通告への迅速な対応が可能②自家用車や公共交通機関での来所を想定したアクセス性③規模を考慮し建設やリプレイスが可能な土地面積④災害時の被害リスク⑤警察署など他機関との連携⑥保護した子どもへの配慮-で評価し適地を選定する。先進都市では約3000~1万8000平方mの敷地面積を確保している。

 一時保護所は児童相談所と同じ敷地内への設置が効果的とし、児童相談所は「子ども・保護者にとって相談しやすい空間」、一時保護所は「子どもにとって安全安心な生活空間」、全施設共通で「ユニバーサルデザイン・キッズデザインや環境に配慮した施設」を軸に整備する。

 基本方針の構成は「基本理念」「基本的機能(一時保護所の設置)」「設置・運営の考え方」「施設整備のコンセプト」「組織・職員体制」「人材確保・育成」「候補地の考え方(交通面など施設の設置場所に関する条件の整理)」。

 基本理念は「全ての子どもの権利を尊重し、地域社会が一体となって子どもを守り・育てる」。

 市は23年4月に児童相談所設置の検討や設置後の県との児童相談所の緊密な連携のため「児童相談所に係る県・市の連携推進会議」、10月に有識者や関係団体の代表者で構成する「市児童相談所のあり方検討懇談会」を設置した。

 市が児童相談所を設置することで虐待が疑われる子どもへの迅速な一時保護などの対応、切れ目ない一貫した支援の提供、情報共有の迅速化といった効果が期待される。

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