記事

事業者
長野県飯田市

飯田学園構想 小中28校を9つに編成

2024/04/20 長野建設新聞

 飯田市は市立小中学校28施設を再編する「学園構想」を検討しているが、市教育員会の諮問機関「飯田市これからの学校のあり方審議会」から、同構想については「妥当である」と判断された。小中一貫型校として9つの学園を目指す。今後は答申内容を踏まえ、本年度内早い段階で第一次方針の素案をまとめ、パブリックコメントを実施。これに並行して施設の老朽化や児童生徒の減少が著しい「学園」における配置形態の考え方などについて、さらに審議会と協議を重ねていく。

 2023年度時点で28施設のうち12校が国の改築目安とされる50年を経過。今後10年の内には25校が長寿命化のための整備に向けた検討が必要とされている。これに加え児童生徒数の減少中学生期の学力の伸び悩みなどの課題も抱えている状況。

 市がまとめた「飯田市立小中学校の今後のあり方に関する方針(素案)」によると、現在の学校施設を活用した施設分離型の小中一貫型校からスタートする。児童生徒数や学校施設の老朽化が著しい学園から、地域特性にも配慮しながら一体化を含めた施設配置形態の検討を進めることを前提とする。  

 イメージとしては①飯田西学園(飯田西中学校、丸山小学校)、②鼎学園(鼎中学校、鼎小学校)、③旭ヶ丘学園(旭ヶ丘中学校、山本小学校、伊賀良小学校)、④竜峡学園(竜峡中学校、龍江小学校、川路小学校、美浦小学校)、⑤飯田東学園(飯田東中学校、追手町小学校、浜井場小学校)、⑥高陵学園(高陵学園、座光寺小学校、上郷小学校)、⑦緑ヶ丘学園(緑ヶ丘中学校、松尾小学校、下久堅小学校、竜丘小学校)、⑧竜東学園(竜東中学校、上久堅小学校、千代小学校、千栄小学校、龍江小学校)、⑨遠山郷学園(遠山中学校、上村小学校、和田小学校)を想定し、義務教育9年間の連続的な学びを充実させる。 

 今回の一次答申では、9つの学園で編成する学園構想の有効性について有効性を認めつつも、付帯意見として、施設の老朽化が著しい「学園」における学校・施設の配置形態を含めたあり方を早急に進めることなども求められている。

 来週中にも本年度初会合となる審議会を開催し、付帯意見についてさらに協議を重ねる。24年度も前年同様4~5回の開催を予定しており、任期となる25年3月までに二次答申をまとめたい考え。これに並行して市側は第一次方針の策定作業を進める。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら