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【JR東日本設備投資計画】8190億円を投じる/安全・安定輸送とまちづくり

2024/05/02 本社配信

 東日本旅客鉄道(JR東日本)は2024年度の設備投資計画を発表、連結投資額は8190億円とした。前年度実績を1000億円以上上回るもので、生活ソリューション分野への投資が3950億円で前年度比1180億円増、モビリティ部門は逆に126億円減額の4240億円となった。安全・安定輸送、鉄道と融合したまちづくり、脱炭素社会への貢献などに取り組む。

 安全・安定輸送のレベルアップへ、大規模地震対策のほか、踏切事故対策、運転保安装置整備拡大などの安全対策を着実に進める。ホームドアは京浜東北線鶯谷駅、常磐緩行線松戸駅、中央・総武緩行線新小岩駅、南武線武蔵溝ノ口駅などに整備。変電所、電車線設備等の鉄道設備更新を計画的に進め、安全性向上とより効率的なオペレーションを実現する。

 輸送サービスの拡充へ、中央快速線等へのグリーン車の車両新造と関連する地上工事を実施。東京駅や宇都宮線・高崎線・常磐線方面から羽田空港へのダイレクトアクセスを実現する、羽田空港アクセス線(仮称)の工事を推進。休止貨物線など既存資産を有効活用して田町駅付近で上野東京ラインと直通させ、東京圏鉄道ネットワークをさらに充実させる。

 東北新幹線福島駅で、山形新幹線(上り)から東北新幹線(上り)に、立体交差で接続するアプローチ線の増設工事を進める。また、東北新幹線(盛岡・新青森間)のスピードアップに向けた工事を引き続き進める。

 魅力的なまちづくりへ、TAKANAWA GATEWAY CITYのまちづくりを推進。THE LINKPILLAR 1と高輪ゲートウェイ駅周辺エリアを25年3月下旬に開業する。大井町駅周辺広町地区開発(仮称)は、大井町駅で開発エリアに直結する改札口の新設工事等を進める。

 新宿駅西南口地区開発は、にぎわい施設等と一体となった屋内外の滞留・回遊空間や観光コンテンツ創出、観光情報発信・体験機能、宿泊機能の導入による観光拠点の整備や、環境負荷の低減等に取り組み新宿エリア全体の活性化に寄与する。渋谷駅などの駅改良、バリアフリー設備の整備は引き続き取り組んでいく。

 脱炭素社会への貢献としてCO2排出量削減につながる設備投資を促進する。省エネルギー、再生可能エネルギーなどさまざまな環境保全技術を駅に導入するエコステ、照明設備のLED化などを進める。川崎発電所における水素混焼発電の実現を目指す。

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