県交通政策課は、つくば・八溝縦貫・白河道路(仮称)の概略ルート検討で、早ければ今年度末にも県内区間のルート帯を固める。起点側から2022年度真岡土木事務所管内、23年度が烏山土木事務所管内、24年度は大田原土木事務所管内の業務を委託。茨城・福島両県と調整し北関東自動車道~東北自動車道白河IC間のルート帯を検討。コントロールポイントを洗い出し幅1㎞のルート帯を固めていく。
つくば・八溝縦貫・白河道路は茨城県土浦市付近の常磐自動車道から北関東道を経て福島県白河市付近の東北道に接続する南北縦断のルートを想定。
高規格幹線道路の空白地帯で県内は茂木町が一般県道飯茂木線、茂木町から那須町に至る区間を国道294号に沿った多車線で新設の地域高規格道路を構想している。県内区間は約75㎞。
コントロールポイントでは真岡土木管内で脆弱な地盤を確認。地すべりなど土砂災害リスクが高いと判断しルート帯を回避。烏山土木管内では那珂川沿いに重要文化財が集積しルート帯を回避した。また、モビリティリゾートもてぎ、ゴルフ場など既存の大規模施設を回避したルート帯を検討してきた。
ルート帯は地形・地質図や文化財分布状況など文献調査を実施。地図縮尺2万分の1に図示。有識者懇談会に提示し意見を求め、25年度を目途にルート帯をまとめる。
白河市南部から茨城県との県境周辺を南下し、筑波山に至る八溝地域は魅力ある資源が多いものの、東北・常磐・磐越の各高速道とのICまで30分以上の時間を要している。県内の他の地域に比べ不便さが際立っている。
県は2016年度、とちぎみちづくり構想を策定し県東部の北側を「那須・白河幹線」、南を「つくば広域・栃木東部連絡幹線」に位置づけた。17年度に県北東部8市町の首長や県議会議員で構成する八溝地域道路整備促進期成同盟会を発足。
18年度整備方針、19年度は広域的な観点から調査を実施。調査とルート帯検討業務は富貴沢建設コンサルタンツが担当。
20年度は国庫補助による道路調査費を活用し、広域道路網を調査検討。21年度に県計画「とちぎの道路・交通ビジョン」、国の広域道路交通計画に位置付けられている。