上越魚沼地域振興快速道路(上沼道)の安塚~大島間の早期開通を願うシンポジウムが18日、上越市安塚区の安塚コミュニティプラザで開かれた。花角英世新潟県知事をはじめ国、県議会議員や県土木部の担当者らが招かれ、上沼道の事業報告や早期開通を求める意見発表のほか、花角知事が「県政の諸課題について」と題した特別講演を行った。会場に集まった300人を超える参加者を前に花角知事は「皆さんの熱意、上沼道の利益は十分理解できる。国の支援を受けながら県としても着実に、かつ急いで整備が進むように努力したい」と話した。
上越魚沼地域振興快速道路は、上越市を起点に十日町市、南魚沼市を結ぶ延長約60㎞の地域高規格道路。上越市安塚~十日町市北鐙坂までの区間が未着手となっており、現道は小曲線・急勾配、防災上の課題などを抱える。
現在、県では三和IC~浦川原IC間の4・7㎞を三和安塚道路として整備を進めている。本年度は2023年度補正予算を含めて21億9000万円を投じ、神田高架橋の上下部工事や本郷工区のボックス工事を推進。
神田高架橋は、下部工28基のうち、16基が完成し、5基が建設中。本年度に2基の工事発注を予定しており、全ての下部工が着工する。上部工については、その1工事としてオリエンタル白石・植木組・田中産業JVの施工で248mが進められ、本年度は186・4mを、その2工事として発注する。
本郷工区では道路を横断する水路や農道を合わせて4カ所でボックスが計画されており、これまでに2カ所が完成。昨年度から農道ボックス1カ所の工事に着手し、本年度に残る1カ所の工事を発注する。
また、3月には未着手区間のうち上越市安塚~十日町市松代間の整備方針として国道253号付近を通過し、現道にアクセスしやすいルートとすることが決定した。
シンポジウムを主催した、建設促進期成同盟会の矢野学会長は「この道路が完成することによって、地域の経済振興がなされ、雇用が生まれ、若い人たちの定住も進む。早期開通に向けて、手を携えて努力することで、必ず思いが通じると思っている」と語る。
【写真=超満員となった会場】