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【グリーン社会実現】国交省が先頭立ち/環境行動計画改定検討を指示

2024/05/27 本社配信

 国土交通省は政府のGX実行会議で示された今後の取り組みを踏まえ、環境施策の一層の推進を図るためグリーン社会実現推進本部を27日に開催した。環境分野の潮流と国交省の取り組みが議題となり、各局が取り組み状況を説明し情報を共有した。斉藤鉄夫国土交通大臣は「国交省が先頭に立って頑張っていかなければならない」との決意を表すとともに「国土交通省環境行動計画の改定に向けた検討を開始してください」と幹部に指示した。

 斉藤大臣は取り組み状況を聞いた上で「脱炭素化の理念や計画は環境省が作りますが、実際にそれを行っているのは国交省、削減の半分以上を担っているのではないか。国交省が先頭に立って頑張っていかなきゃいけないと改めて感じた」と率直な感想を述べた。

 また、GX、特にカーボンニュートラルについて、さまざまな取り組みが大きく動き出しているとし、次世代自動車やゼロエミッション船などの技術開発、ペロブスカイト太陽電池、水素、サフといった新たなエネルギー源の活用などの取り組み、ネイチャーポジティブやサーキュラーエコノミーなどの実現へグリーンインフラ、ブルーインフラ、建設リサイクルの推進などの取り組みについて、一層の発展、加速を指示した。

 さらに、斉藤大臣は先のシンガポール訪問を踏まえ「これからのGXは産業、技術、消費などといった社会経済全体の大変革と一体として進められていくべきもの。環境は制約要因ではなく、施策を考える際の前提となる時代に来ている。こうした意識を持って、各省庁と連携しながら、国交省として積極的に環境政策を展開していきたいと考えている」と語った。

 なお、政府は13日のGX実行会議では岸田文雄総理からGX2・0、2050年カーボンニュートラルの実現への現実的なルートの策定に向けた検討を始める発言があった。また、40年を見据え長期的視点に立ったGX国家戦略の策定に向けた議論を合わせて進めていくことになっている。

国交省の取り組みに感想を述べる斉藤国交相

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