本年4月から東日本建設業保証群馬支店長に就任した野澤竜輔氏。「公共事業の円滑な推進と建設産業の健全な発展に貢献できるよう努力したい」と意気込みを語る。電子保証の普及と利用拡大など課題がある中、本年度の事業展望や方針、考え方などについて話を伺った。
―就任の抱負は
野澤 着任後、あいさつ回りなどで県内を一通り回らせていただいたが、業界の皆さま方には大変温かく迎えていただき感謝している。昭和27年の創業以来、皆さまに支えていただきながら、これまで70年以上にわたり築いてきた信頼やお客様・発注者・業界団体とのネットワークが当社の大きな財産であると考えている。引き続き、業界の皆さま方とのコミュニケーションを大切にしながら、公共事業の円滑な推進と建設産業の健全な発展に貢献できるよう努力してまいりたい。
―群馬県の印象をお聞かせください
野澤 仕事の関係で群馬県に来るのは今回が初めてであるが、一方でプライベートでは、出身地が新潟市であり、これまで首都圏と実家とを行き来する際の道すがら、県内の観光地には家族と共に幾度となく立ち寄っており、群馬県には以前から親近感を持っていた。赤城山をはじめ山々に包まれた群馬県は、各地に温泉があり農畜産物も豊富で魅力にあふれた土地であると感じている。単身赴任であり一人の時間も多くあるので、県内各地のマラソン大会に出場することや、好きな秘湯巡りなどをして群馬県を大いに楽しみたい。
―本年度の事業展望や事業方針など
野澤 当支店の重点活動として大きく二つ考えている。
第一に、お客様のニーズをしっかり理解するため、キメの細かい営業活動を展開したいと考えている。お客様、一社一社と向き合い、お客様それぞれのニーズに対応した最適な提案活動を行っていきたい。前払金保証、中間前払金保証、およびグループ会社で行っている出来高融資等により、建設工事に要する資金をトータルでサポートさせてもらうと共に、財務診断、経営相談、経営コンサルティング等のサービス事業、さらには様々なツールを活用し、お客様にとって有益な情報提供を行うことによって、お客様の課題解決に繋がるよう努力していきたい。
次に、電子保証の普及活動および利用拡大への取り組みを強化したいと考えている。まず、県内発注者の皆さまには前払金制度に高いご理解を頂き大変感謝している。県内においては、群馬県はじめ35市町村全てに前払金・中間前払金制度を採用していただいている。他県では前払金に支出限度額等の制限を設けている自治体もあるが、県内においては、そのような制限を設けている自治体は皆無である。また、業務委託に係る前払金制度も群馬県および全市町村で採用していただいている。
このような中、昨今のデジタル化の進展に伴い、当社では2022年5月より電子保証のサービス提供をスタートしており、この電子保証の普及と利用拡大が重要テーマの一つであると考えている。現在の導入状況は、県内自治体では群馬県および一部市町村に留まっているが、電子保証は受発注者双方のDXを推進し生産性向上にも資するものであることから、広く市町村への普及活動やお客様へのPRを積極的に行うことにより、利用状況の拡大に取り組んでいきたい。
―支店運営において考えていることは
野澤 変化の激しい時代、固定観念に縛られることなく柔軟な発想が重要であるが、当支店には、若手職員から中核を担う女性職員、経験豊富なベテラン職員まで多様なメンバーで構成されているので、皆で力を合わせ課題に取り組んでいきたい。そのためにも職員相互のコミュニケーションをしっかりとり、風通しの良い、働きやすい職場にしていきたい。