県所有の国民宿舎「鵜の岬」(日立市十王町伊師640)の長期修繕計画が公表された。20~30年後を見据えた長寿命化に向け、今後10年間で約9億3000万円を投じ、大規模修繕などを実施する。そのうち、県は外壁改修等躯体部分などに約6億5000万円、指定管理者の茨城県開発公社は建物や設備の改修に約2億8000万円を負担する方針。
鵜の岬は県民に宿泊、休憩、教養と催事の場を供与するために1971年に開業。現在の施設は97年建築で、SRC造8階建て、延べ1万458㎡。併設のホール、カントリープラザ「鵜の岬」は89年築で、RC造平屋、741・57㎡。
修繕計画によると、本年度は4922万2000円の予算で、開発公社が客室改修、大浴場改修、真空式温水器更新、浴槽ろ過装置ろ材交換、井水ろ過装置修理、給水ポンプユニット更新を予定。
2025年度は事業費4123万7000円で、開発公社が女子寮3号棟屋根・外壁改修、カントリープラザ外壁改修、ガス庫屋根補修に取り掛かる。
26年度は県が4778万円を計上し、自動火災報知設備、簡易自動消火装置、非常・業務放送設備、スプリンクラーポンプユニットを修繕。開発公社は1150万7000円で、1階広間の空調更新と非常用バッテリーの交換を行う。
27年度には県が1500万円で外部階段改修、開発公社が1657万7000円で空調更新と井水受水槽修理を予定。
28年度に県はエレベーター改修に1億8910万円を措置。開発公社は防犯カメラ更新、給排気ファン更新、全熱交換器更新、電話交換機更新に2278万2000円を充てる。
29~32年度に県は外壁などの改修を行う。29年度4585万8000円、30年度1億5806万円、31年度7507万1000円、32年度9797万5000円とした。
開発公社は29年度に1639万4000円で空調更新を、30年度に2486万円で空調更新と全熱交換機更新を、31年度に2494万6000円で空調更新、エアーハンドリングユニット更新、塩害フィルターユニット更新、2号井戸ポンプ更新、寮給水ポンプ設備修理を行う。32年度には2214万3000円で空調更新を予定している。
なお、23年度には県営業企画課からレストラン屋根改修工事が、開発公社から5階客室改修工事が発注され、いずれも益三建設(日立市)が落札し、施工した。