富士河口湖町(小佐野常夫町長)は、新年度の当初予算を公表した。一般会計は126億3000万円で、前年度当初比29・0%(28億3570万円)の大幅増となった。これは、まちづくり交付金、合併特例債に伴う土木費等の増額によるもの。このため、同会計に占める普通建設事業費は43億4724万9000円で、前年度の当初に比べて75・1%(18億6513万3000円)の大幅な増加となった。
新年度の目玉事業は、河口湖総合公園内に建設する、2か年事業として総額8億円程度の継続費を設定した「町営プール建設事業」。3000人収容できる屋外音楽堂「ステラシアター」にスライド開閉する可動式屋根建設事業がメイン工事。
町営プール建設事業は、新年度予算に5億8473万円を計上し、RC造1部S造延べ2350㎡の規模。7月の着工を目指す。
可動式屋根建設事業は単年度事業。縦70m、横80mの規模。総事業費は6億3774万円。
一方、まちづくり交付金事業は船津、南部、西湖の3地区で実施。船津地区では観光ギャラリー及び観光防災センター建設(2億6212万円)のほか、河口湖駅前線拡幅改良及び歩道整備、天上山公園整備、小曲展望広場整備、河口湖駅前通り線歩道整備、七軒町ポケットパーク整備事業、湖畔道整備・旧鎌倉街道・街なか石畳道整備などの事業(3億8019万円)を予定。
南部地区は、6億331万円を予算化して大嵐町営住宅建設事業、町道西支線新設整備、勝山富士見線拡幅整備、公営住宅周辺路線拡幅整備、富士見公園整備、富士見ポケットパーク整備、小立土地区画整理事業補助金(西支線用地相当分)を計画しているほか、勝山富士見線及び町営住宅周辺路線等水道管布設事業繰出金(480万円)を予定。
西湖地区は、いやしの里水道管布設替事業繰出金(1600万円)や、いやしの里創出事業(園路等整備、電線類地下埋設、公衆トイレ建設、茅葺集落建設、地域文化創造館建設など)を主に計画。
住宅関係では木造住宅耐震診断委託に30万円を計上している。
小学校建設費については、小立小学校大規模改修事業(1億6630万円)を施す計画のほか、中央公民館改修工事(2380万円)計画している。
一方、建設関連特別会計では、河口湖治水事業会計工事請負費60万円、小立公園墓地会計工事請負費30万円、水道事業会計資本的支出8543万円(配水設備拡張費2430万円、配水設備改良費2619万円)、大石簡易水道事業会計簡易水道工事請負費2757万円、河口簡易水道事業会計簡易水道工事請負費2342万円、足和田簡易水道事業簡易水道工事請負費4650万円、精進居村簡易水道会計工事請負費30万円、精進青木ケ原簡易水道工事請負費40万円、本栖簡易水道会計工事請負費30万円、富士ケ嶺簡易水道会計工事請負費150万円、下水道事業会計工事請負費3億5600万円、精進特環下水道会計153万円、本栖下水道事業会計1060万円、温泉事業会計工事請負費100万円をそれぞれ予算化した。
・TEL[ワード]合併特例債
合併市町村が、まちづくり推進のため市町村建設計画に基づいて行う事業や基金の積立に要する経費について、合併年度及びこれに続く10か年度に限り、その財源として借り入れることができる地方債のこと。合併特例債によって充当できるのは対象事業費のおおむね95%で、更にその元利償還金の70%が普通交付税によって措置される。
・TEL市町村計画
市町村合併をするにあたって、関係市町村の住民に対して合併後の将来に関するビジョンを示し、これによって市町村合併の是非を判断するという、いわば市町村合併によって新しく誕生するまちのマスタープランの役割を果たすもの。