国土交通省は人を中心とした道路空間のあり方について26日に検討会を発足、議論を開始した。道路空間を街の活性化に活用したいなどのニーズから生まれた「ほこみち」制度の歩道に加え、路肩(カーブサイド)等の柔軟な活用、歩行者と車両などが共存する道路空間などを検討する。今後、利活用にあたっての基本的な考え方、合意形成、維持管理、効果把握の考え方等について議論を重ね、年度末にガイドラン案を協議する考え。2025年度以降にガイドラインの運用開始を見込んでいる。なお、委員長には久保田尚埼玉大学名誉教授・日本大学客員教授が就任した。
道路政策のビジョン「2040年、道路の景色が変わる」において、道路を人々が滞在し交流できる空間に回帰することを提示。歩道等に歩行者の滞留や賑わい空間を構築するほこみち制度が始まっている。
検討会の議論は路肩等の柔軟な利活用の検討について。路肩等の利活用は、パークレット、シェアモビリティポート等の社会実験や試行の実施が行われている。ここにほこみちの定着・浸透と連携し、路肩等の柔軟な利活用推進を進める。賑わい施設帯(仮称)として、歩道と路肩等を一体的に活用しやすいよう検討会では、時間帯別に道路機能を変化させる使い方、パークレットなどの考え方を整理する。
久保田委員長は「日本の道を良くしていくため、おそらく路肩というのは一つの大きなキーワード」だと、検討の意義を指摘している。