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山梨県峡南建設事務所

富士川身延線・井出 道路改良Ⅱ期に着手/本年度の主要事業まとめ/県峡南建設事務所身延支所

2024/07/02 山梨建設新聞

 県峡南建設事務所身延支所(大森隆支所長)は2024年度の主要事業をまとめた。このうち道路事業では、富士川身延線・井出の道路改良工事、身延線・門内の電線共同溝工事のほか、南アルプス公園線の道路法面防災対策、富栄橋の橋梁補修・大久保沢橋の耐震化工事、雨池トンネルの補修などの防災・減災事業を推進する。河川砂防事業では、福士川・河川改修事業、中沢川・通常砂防事業、小原島の1・急傾斜地崩壊対策事業を推進するほか、管内河川の浚渫、伐木事業も引き続き進める。

【道路事業】

◆富士川身延線・井出

 道路事業の富士川身延線・井出は、一級河川・富士川を挟んで国道52号と併走している富士川左岸地域の通勤や通学の生活道路であり、災害時の緊急輸送道路に指定されている。

 このうち南部町下井出~JR井出駅間は、JR身延線と富士川に挟まれ、河岸段丘の急峻な地形上にあり、幅員が狭小な上に視距の確保が困難となっている。

 事業経過として全体約1・6㎞のうち、Ⅰ期分の約800mについては、23年3月に供用開始を行った。

 Ⅱ期分としての約800mについては、橋梁耐震補強工事に着手しており今後、JR身延線と併走する区間の改良工事などを行い。29年度の完成を目指す。

◆身延線・門内

 身延山久遠寺の門前町においては、これまで石畳風のカラー舗装を実施するなど景観整備に取り組んできた。本年度は引き続き電線類を地中化し、安全な通行の確保とともに沿線商店街の景観の向上を図る。

 身延Ⅰ工区の約100mについては整備が完了し、現在、身延Ⅱ工区の約200mについて事業を行っており、27年度の完成を目指す。

 また、Ⅲ工区の約250mについて、測量・設計に着手する。

◆道路防災対策

 継続的に事業を実施しており、引き続き本年度も南アルプス公園線、富士川身延線を中心に対策工事の発注および要対策箇所の設計を並行して行う。

◆橋梁補修・橋梁耐震化

 継続的に事業を実施しており、本年度も昨年度に引き続き富栄橋(井出停車場線)の補修工事、大久保沢橋(市川三郷身延線)などの耐震補強工事や並行して設計を行う。

◆トンネル補修

 継続的に事業を実施しており、引き続き本年度も、雨池隧道補修工事、笹山隧道補修工事(南アルプス公園線)や下見原隧道補修工事(雨畑大島線)など、設計を並行して行う。

【河川砂防事業】

◆福士川河川改修事業

 福士川は、南部町を東西に流下し、富士川に合流する流域面積57・3k㎡、流路延長10・0㎞の一級河川。

 過去に台風による豪雨により著しい水位の上昇や、一部に浸水被害が発生したことから、河川改修計画を立ち上げ、本年度より用地取得に着手し、早期の工事着手を目指している。

 このほか、維持管理工事等に加え、管内の81河川において、洪水浸水想定区域図の作成を行っており、ソフト対策も進めている。

◆中沢川通常砂防事業

 中沢川は身延町大野地内に位置し、渓岸浸食が進行して渓床には不安定土砂や転石が堆積している。流域内には砂防施設が未整備であり、保育園や住居が立地していることから、施設の整備を進めている。本年度から用地取得を開始し、早期の工事着手を目指す。

 このほか、戸樋の沢(南部町内船地先)など10渓流において、砂防堰堤の新設および改築事業を進めている。

◆小田船原の1急傾斜地崩壊対策事業

 小田船原地区は、最大斜面高59m、最急勾配42度の急傾斜地で、過去に人家裏の斜面から落石や出水などが発生しており、15年より事業を進めている。本年度は重力式擁壁および落石防止柵設置工事を進める。

 このほか、薬袋(早川町薬袋地内)など12箇所で事業を推進していく。


【写真=大森支所長、井出Ⅱ期では道路改良工事、身延町門内で電線共同溝整備、富栄橋では橋梁補修、小田船原の1では急傾斜地崩壊対策】

大森支所長 井出Ⅱ期では道路改良工事 身延町門内で電線共同溝整備 富栄橋では橋梁補修 小田船原の1では急傾斜地崩壊対策

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