関東中部G空間情報技術研究会(増澤延男会長)は6月24日、第24回定時総会を都内のAP東京丸の内で開き、任期満了に伴う役員改選で増澤会長の続投を決めた。副会長も宮下壽幸氏を再任した。
来賓としてあいさつに立った全国G空間情報技術研究会の碓井照子理事長は「昨今の課題は人材をいかに確保するか。企業はスキルアップ、資格取得を支援する『人材育成企業』になることが重要。皆さんのおかげで、私どもNPOは人材育成に取り組み20年以上になる。特に関東中部は新しい技術を発信している。今後も活発に活動されることを願います」と期待した。
議事では2024年度事業計画や収支予算案など、提案された全ての議案を原案通り承認。本年度の活動方針には、会員同士が連携し意思疎通を取りながら技術力向上に努めることを盛り込んだ。技術部会の奥泉春夫部会長は「本年度を新たなスタートとしたい。会員同士がコミュニケーションを取ることで、困った時、気軽に相談できたり、情報が共有できる」と述べた。若手後継者や技術者向けのジュニアボードにも力を入れる。
■技術力向上へセミナー併催
引き続き「G空間スキルアップセミナーin東京」が開催され、企業経営者や技術者など36人が参加した。
基調講演では碓井理事長が測量設計業務の今後の見通しについて講義し、「時代は3D、4Dへと急速に進んでいる。3D設計は難しいが非常に重要。スマートマップやWebGISなど技術力の向上は必須」と強調した。国際協力機構の藤村英範国際協力専門員は、海外での地図づくりの経験などを話した。
また、参加者が自社の近況について情報を交換。「災害が発生した際、要請を受けてドローンで被害状況を調査した。様子がよく分かると感謝された」「3Dをアピールしているが、なかなか受注につながらない」「バスや収集運搬車などにGPSを付けてもらっているが、『タイムリーに位置が分かる』と、とても好評」などと話していた。
新役員は次の通り。(敬称略)
◆会長=増澤延男(みすず綜合コンサルタント、長野県)
◆副会長=宮下壽幸(地域情報プラットホーム、新潟県)
◆監事=奥泉春夫(和泉測量、群馬県)、安藤三知弘(安藤測量設計、茨城県)
◆理事=佐藤節(パスキン工業、栃木県)、河名洋一(サンレックス、千葉県)、宮古和彦(ケンセイコンサルタント、神奈川県)、鷲北慎一(北建コンサル、富山県)、松山中成(富士エンジニアリング、山梨県)
※会員数26社(正会員21社、賛助会員5社)