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群馬県高崎土木事務所

宿大類調節池概要示す 掘削土量は12万立方m

2024/07/05 群馬建設新聞

県高崎土木事務所は、高崎市宿大類町地先の井野川に整備する宿大類調節池の整備概要を示した。調節池は約12万立方m掘削し築造、周囲堤はブロック構造で整備する。排水樋門や越流堤は1カ所ずつ新設する。このほか、農業用水路および管理用道路兼用の自転車道の付け替えを行う。2024年度は用地買収に着手、進捗を踏まえ埋蔵文化財調査を行い、早期の着工を目指す。

宿大類調節池は主要地方道高崎駒形線の南側、宿大類町地先の染谷川との合流点の下流側に新設する。調節容量は約9万3000立方mで、調節池の面積は約6万5000㎡となる。

周囲堤は延長約800mで整備。天端から池底までの高さは2・9~3・7mとなる。5分勾配のブロック積み護岸は約3600㎡で築造する。

排水樋門は、調節池の最下流部から約100m上流に向かった位置に1カ所整備。設置する排水樋門は電動式のステンレス製スライドゲートで、扉体は1m×1m。開閉機出力は0・17kWで水密構造となる。樋管は延長10m整備。内空断面1000㎜×1000㎜のプレキャストボックスカルバートを布設する。

越流堤は、調節池の最上流部から約100m下流に向かった位置に延長約90mで設置。井野川沿いに整備されている既存堤防を約500立方m掘削し整備する。

農業用水路の付け替えは既存用水路を延長約1700m撤去し、3区間に幅500㎜×高さ700㎜~幅1600㎜×高さ1200㎜のU字溝を合わせて延長約220m新設する。

管理用道路兼用の自転車道は既存堤防の天端に整備されているが、調節池の整備に伴い、周囲堤の天端に付け替えを行う。延長約800m、幅員3mで整備する。舗装構成は◇下層路盤工=再生砕石40、t10㎝◇上層路盤工=粒度調整砕石30、t7㎝◇表層工=再生密粒度アスコン13、t4㎝-となる。

詳細設計はニュージェック(大阪府大阪市)が手掛けた。

井野川の調節池整備事業は、高崎市綿貫町から高崎市大八木町までの1万4700m区間を対象に、宿大類調節池を含め調節池を4池築造するもの。おおむね30年に1回発生すると予想される洪水による氾濫を防止することを目的としている。調節池へ一時的に貯留することにより、氾濫による被害のリスク軽減を図る。

宿大類調節池が最初の1池となっており、残る3池については大八木町、新保町、綿貫町に整備する。

大八木町地先に整備する調節池は、主要地方道高崎渋川線と主要地方道高崎渋川線バイパスに挟まれた右岸側に整備する。1月から高崎測量(高崎市)が地下水位観測を進めているところ。

新保町地先で整備を計画する調節池は高崎駒形線の北側に位置し、染谷川の左岸側に新設を計画している。

綿貫町地先の調節池については、主要地方道高崎伊勢崎線と主要地方道前橋長瀞線バイパスに挟まれた右岸側に整備する。

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