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群馬県昭和村

昭和村村長髙橋幸一郎氏就任インタビュー

2024/07/09 群馬建設新聞

5月の村長選挙で新たに昭和村長へ就任した髙橋幸一郎氏。住民主体の村政を掲げ、村議員経験者の三つ巴の戦いを制した。統合小中学校の建設事業では、さまざまな意見が噴出し再度仕切り直しとなっている状況のため、各方面から意見を集めたいと意気込む。建設業がさらに輝ける村づくりを目指し、事業の確保だけでなく諸問題にも協力して取り組みたいと語った。

―選挙戦を終えた感想は

髙橋 選挙戦は議員経験者3人による三つ巴となり、非常に厳しい戦いだった。そんな中、私の思いである「住民主体の村政を!!」をスローガンに掲げ、有権者の方々に対し、本当に丁寧に政策を訴えかけてきた結果、多くの方々に支持されたと思う。


―就任しての意気込み

髙橋 村政運営は3本の柱を軸に考えていきたい。

1つ目は「どこよりも子育てしやすい村づくり」。村の未来を担う大事な子どもたちをみんなで守り、支えていきたい。

2つ目は「産業がさらに輝く村づくり」。昭和村の主産業である農業だけでなく、すべての産業が活躍できる環境を構築したいと考えている。

3つ目は「安全・安心・ホットな村づくり」。みなさまが安全・安心に生活できる村づくりは基より、心と心のつながりを大事にしたい。


―統合小中学校建設について

髙橋 非常に難しい問題だと思っている。地元説明会での様子や要望書の提出など、建設場所を巡って混乱していることも承知している。

今後、建設委員会も開催されるので、まずは建設委員の意見をよく聴き、また、建設委員だけでなく、色々な方の意見を聴きたい。そして、良りよい方向に導けるよう取り組んでいきたい。


―このほか、注力したい建設関連事業

髙橋 2023年度からの繰越事業で片品川に架かる君河原橋の耐震補強詳細設計に取り組んでいる。現時点で、総工事費等は未定だが、単年で完成せずに、数年に渡る事業になると考えている。

君河原橋は県の緊急輸送道路に指定されており、沼田市内へつながる重要な路線。安全・安心を確保するためにも、しっかりと取り組んでいきたい。


―公約の「赤城高原整備」の防災、道路整備について

髙橋 昭和村の主産業はやはり農業。しかし、農業への就業者数は減少傾向にあり、人手不足を補うために機械の大型化などは進んでいるが、作業の効率化のため農地の集約も必要と考える。

また、施設の老朽化による道路や管路の補修も必要であり、赤城西麓土地改良区や赤城北ろく土地改良区などとも連携・確認を行い、現代農業に似合った整備が必要であると考えている。


―公約の「歴史的建造物の保存と活用」について

髙橋 村にはポテンシャルを秘めた歴史的な史跡や建造物が多々ある。長井坂城、阿岨城などの城跡や大型養蚕家屋などが挙げられるが、それらを上手に活用し観光資源とすることで、新たな産業や就業を生み出していきたい。


―公約の「地産地消エネルギーの推進」について

髙橋 私も電力会社を経営しているので小水力や太陽光による発電に大変関心を持っている。

現在、村では10kw以下の家庭用太陽光発電の設置に対し、一定の補助を行っているが、ほかの発電施設には未対応。国や県の補助事業などをよく確認し、村民が活用できるように周知していきたい。


―建設業に対して

髙橋 災害対策や冬場の除雪など、昼夜問わず、村民が安全・安心に生活できるように支えていただき誠にありがとうございます。また、有事の際だけでなく、日常のライフラインの管理など、われわれの生活に欠かせない存在と考えている。


―地元建設業へのコメント

髙橋 「産業がさらに輝く村づくり」にはもちろん建設業も含まれている。建設業が輝くためには何が必要なのか、よく確認していきたい。

また、安定的な公共事業の確保だけでなく、従業員の高齢化や働き手不足など、多くの問題を抱えていると思うので、行政として協力していきたい。

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