上田市の総合建設会社・SEIRYOU(せいりょう)が、地震や土砂災害発生時の安全な避難場所となる「一般住宅向け地下核シェルター」のモデルルームを自社敷地内に開設した。地下核シェルターの展示場は県内で初。
シェルターは日本製で、本体は厚み6㎜の鋼鉄。コンクリート・鋼鉄ハイブリット工法を用いて、5700㎜×5700㎜×高さ4700㎜の穴を掘削し、シェルターを埋設。室内は縦2650㎜、横5700㎜、奥行き2350㎜。約3.4坪のスペースで、家族4人とペットが一時的に暮らせるスペースを確保している。設備として2段ベット、バイオトイレ、キッチン、洗面台を備えるほか、放射性物質などを99%除去できる空気清浄機や発電機も配備。水や食料を備蓄しておくことで、2週間以上過ごせるという。
普段は楽器演奏の練習場や食糧庫、書斎としての活用や、貴重な絵画、金庫などの保管庫としての用途も提案している。
SEIRYOUは、アンカーハウジング(神奈川県川崎市)の特約店として販売から施工を行う。アンカーハウジングの吉山和實社長は「水災害は通気口が塞がれるため適さないが、地震や土砂災害の際には安全に避難できる」と紹介。SEIRYOUの清水芳則社長は「全国各地で自然災害が相次いでおり、対策のアイデアを探す中でこのシェルターに出会った。多くの人に知ってほしい」と話した。
本体価格は2750万円(税込)。施工費は約300万円で、重機の出入りや掘削環境により異なる。注文から完成までに要する期間は約7週間。9月上旬から一般公開する。問い合わせはSEIRYOU(電話0268-22-3118)まで。