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茨城県潮来市

スポーツ観光が核/IC北60haに拠点施設

2024/07/18 日本工業経済新聞(茨城版)

 潮来市は、潮来IC北側に地域連携拠点を整備する。このほど公表した基本構想では、鹿島アントラーズと連携し、市および鹿行地域の活性化に資する交流拠点の形成を図っていく方針を示した。今後のスケジュールとしては、本年度に実施するサウンディング調査を踏まえ、2025年度に用地整理に係るパートナー企業を選定。都市計画決定に向けた調整や用地取得と進めていく。


 対象地が潮来IC北側の約60haに位置し、大半が農地となっている。拠点化に当たり、全体コンセプトに「スポーツ・観光活動を核とした交流拠点の形成」を掲げ、サブコンセプトとして「交流」「健幸」「観光」「防災」の4テーマを設定した。

 ゾーニング案と導入機能に関しては▽スポーツ・にぎわいゾーン(鹿島アントラーズ関連施設、サッカーコート、フットサルコート、P&R機能、パブリックビューイング施設)▽都市公園ゾーン(屋内運動場、アーバンスポーツ施設、テニスコート、インクルーシブ遊具広場・多目的広場、飲食店・売店、防災施設)▽観光・交流施設ゾーン(複合商業施設、宿泊施設、子育て世代交流施設、多世代交流施設、農業関連施設、医療施設)―を想定。

 各ゾーンは機能連動を図り、エリア一体開発によるシナジーの最大化を目指す。周辺に位置する水郷潮来バスターミナルや道の駅いたこ、前川運動公園との相互連携も見据え、適正な配置や規模を検討する。

 さらに、新スタジアムとの広域連携により地域課題解消や地域活性化を図る。潮来市、鹿嶋市、鹿島アントラーズFCおよび県による協議を通じ、検討を具体化していくことが望ましいとした。

 事業の進め方としては、市が主体となり、官民連携によるまちづくりを推進。パートナー企業(開発事業者など)を早期に選定したい考え。スポーツ・にぎわいゾーンについては鹿島アントラーズFCと協議を行い、導入機能や事業手法を検討。新スタジアム建設の進ちょく状況に合わせて整備を進める。

 都市公園ゾーンでは民間活力の導入による財政負担軽減や利便性向上を図る。観光・交流施設ゾーンについても官民連携による整備を目指す。早期に意見交換などを行い、立地企業の参入意向の把握に努めていく方針だ。

 現在はデロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー(千代田区)が民間活力導入可能性調査業務を請け負っている。年度内を履行期間とし、事業手法の比較検討、市民へのニーズ調査および民間事業者へのサウンディング調査などを行っていく。

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