国土交通省はBIMによる建築確認に向けた想定スケジュールを示した。まずは、2026年春の開始を目指しBIM図面審査をスタート。その後、29年春にBIMデータ審査を開始する。先行する図面審査実施に向けた準備が進んでおり、18日の建築BIM環境整備部会で進捗状況などが示された。月内に建築確認におけるBIM図面審査ガイドライン素案と入力基準・設計者チェックリスト素案に対する意見照会も始まる。
BIM図面審査は、BIMデータから出力されたIFCデータとPDF形式の図書の提出で、図面間の整合チェックが不要となり、審査期間の短縮に寄与する。だが、審査対象は2DのPDF形式の図書(従来と同様の申請図書)。3DのIFCデータは参考扱いで審査対象外となる。27年度には全国展開へ移行する。
BIMデータ審査は、29年春の開始を掲げる。IFCデータを審査に活用することで、審査に必要な情報が自動表示され、さらなる審査の効率化(審査期間の更なる短縮)につなげる。将来的にはIFCデータを活用した審査対象を順次拡大していく。
2つの素案に対する意見照会は、建築BIM推進会議ホームページで公開するとともに、関係団体に意見照会を依頼する。これとは別に、月内に利用意向等に関するアンケートも実施する。
ガイドライン素案は建築BIM推進会議の審査TFが検討してきたもので、図面審査の方法・手順などについて示すもの。入出力基準に従って作成されたBIMデータから出力された図書を活用することで図書の整合性確認を一部省略するほか、審査参考としてIFCデータを活用し建築確認の審査を効率的に行うことができる。
入出力基準はBIM図面審査で用いる、データ作成等に関する基準。設計者チェックリストは、入出力基準に従いBIMデータの作成等を行ったことについて設計者が申告を行う書類。申請者(設計者)は、「入出力基準に従って作成し、整合性確認の省略を求める図書」に対し該当、非該当の印を付け、確認申請時に提出する。