県北信建設事務所は、千曲川を跨ぎ中野市と飯山市境に架かる国道292号古牧橋の架け替え事業で、新橋の設計業務を改めて発注する。気候変動を踏まえ治水計画を見直すこととした国の通知などを受けた対応。公告は8月上旬を予定している。入札方式は総合評価落札方式(技術者実績等簡易型)。入札参加基本要件は建設コンサルタント(鋼構造及びコンクリート)、県内本店または営業所、所属技術者3人以上。発注規模は税込み予定価格3000万円以上。
同事業は2022年度に新規事業化した。現橋は1963年に架設したもので老朽化が著しいことから、新橋を下流側に建設する。橋梁前後の道路を含めた改良区間の延長は2010m。事業化時点の完成予定年度は2030年度。事業費は45億円で、このうち橋梁分に35億円を見込む。
新橋の詳細設計業務は22年度にタイヨーエンジニヤ(東御市)へ委託。2回の変更契約(設計条件の変更、旧橋撤去に係る設計の増など)を経て、24年3月に完了している。この時点の新橋の概要は、上部工が4径間連続鋼箱桁橋L272m×W6.5(12)m、下部工が逆T式橋台2基、壁式橋脚3基。基礎工が場所打ち杭φ1200×N28本(A1:N8本、A2:N20本)。
しかし、今年4月8、9日の大雨では、設計時に設定していた渇水期の想定流量を大幅に上回る出水が発生。国からの通知も踏まえ、基礎工や仮設の内容を含め、設計の見直しを決めた。入札参加資格などは23日の県建設工事請負人等選定委員会で了承済み。整備課は「これまでの成果を生かせる部分もあるので、全くのゼロからということではない。履行期間も前回ほどはかからないだろう」と話した。
入札公告文に示す業務概要は橋梁予備設計N1橋。同種業務要件で「橋梁予備設計(橋長100m以上、新設または拡幅)の実績」を、また、配置技術者要件で管理技術者に技術士建設部門(鋼構造及びコンクリート)、照査技術者(管理技術者との兼務不可)に技術士建設部門(鋼構造及びコンクリート)、認定技術管理者(同)のいずれかの配置を求める。
開札予定時期は9月上旬で、履行期間は約210日(債務負担行為設定済)。総合評価の評価項目は8月1日開催の県総合評価技術委員会で決める。
業務名は「令和6年度国補道路改築(道路メンテナンス)事業に伴う設計業務」((国)292号 中野市~飯山市 古牧橋その1)。