県道路建設課は、日立市の新産業廃棄物最終処分場の搬入道路新設事業で、10~12月にも(仮称)大久保町第1トンネル本体工事と末広町の箱型函渠設置工事をそれぞれ一般競争入札で発注する。工期は第1トンネルが12カ月で、箱型函渠が10カ月を見込んでいる。
新産業廃棄物最終処分場の整備に伴う新たな搬入ルート(新設道路)は、延長約4km、幅員9m(車道3m×2、片側歩道2m、路肩0・5m×2)。日立市大久保町と諏訪町を結ぶ。事業費は約120億円。
そのうちトンネルは2カ所で合計1661m。第2トンネルが1566m、第1トンネルが95m。現地の地質や岩盤の状況を考慮し、新オーストリアトンネル工法(NATM工法)により施工する。幅員については車道部3m(片側)×2。詳細設計は大日本コンサルタント(豊島区)が策定した。
箱型函渠は、中丸団地の東側の日立市道との交差部に整備する。概要は函渠工(プレキャスト、L30m)、補強土工(L57m)。
なお、第2トンネルについては7月19日に一般競争入札が執行となり、安藤・間(港区)・菅原建設(水戸市)・中井工務店(高萩市)のJVが48億8355万円(税抜き)で落札。
主な参加条件は3者JVで、代表構成員が土木1200点以上、2014年4月1日から24年3月31日までの期間にNATM工法で施工した延長1400m以上、内空断面積(覆工後の代表値)45㎡以上のトンネル工事の元請施工竣工実績があること。構成員(その1)は土木1030点以上、構成員(その2)は土木875点以上だった。
そのほか県高萩工事事務所からは、9月までに(仮称)第1号橋梁(大久保町)と(仮称)第2号橋梁(末広町)の下部工や、道路改良工その1(大久保町、掘削、法面工)、道路改良工その2(大久保町、函渠工)が発注となる見込み。
新産業廃棄物最終処分場は、日立セメント太平田鉱山跡地に新設。オープン型最終処分場の施設構造形式を採用。埋立地面積約9・8ha、埋立容量約244万立方mを想定。株木建設・オカベ・秋山工務店・鈴縫工業・共和化工の5社JVが受注。26年度末の供用開始を目指している。