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【CCUS】表彰や経審加点など/技能者大切適正企業の自主宣言

2024/07/26 本社配信


 国土交通省のCCUS利用拡大に向けた3カ年計画に盛り込まれた「技能者を大切にする適正企業」の自主宣言制度(仮称)は、サプライチェーン全体で建設技能者の処遇改善に向けた取り組みを支援するもの。2024年度中に、取り組み基準の検討・策定を進め、企業による自主的宣言、25年度にかけて取り組む企業に対してインセンティブの提供を開始する。それ以降は、水準の高い取り組みを行う企業の第三者認証、インセンティブの強化を図る。

 制度詳細は今後の検討となるが、技能者を大切にする適正企業のイメージとして取り組み例を示している。下請企業の場合は、技能レベルに応じた手当や賃金支払い、月給制、週休2日制などの取り組み。元請け企業・発注者、一人親方については、適正な工期・労務費等での取引を挙げる。また、共通した取り組み例に宣言企業との優先取引、CCUSの利用環境整備を示した。

 自主宣言制度については、発注者、元請け、下請けの区分ごとに、CCUSを活用した技能者の処遇改善のための取り組を行うことを宣言。宣言企業はロゴマークを使用可能とし、企業の一覧を国交省ホームページで公表する。

 また、宣言企業に対してのインセンティブとして、宣言企業の表彰、経営事項審査での加点、求人・求職サイトでの発信、ESG評価への取り組みなど発注者、元請企業、下請企業がそれぞれ受けられる内容を検討する。


ちょこっと補足

 自主宣言は年度末までに最初の認定を行う考えが示されているが、取り組みの基準などの詳細はこれから具体化する。ただ、期間を設けて企業を公募するのではなく、制度を作った後は随時、企業などの応募を受け付ける形になるようだ。宣言することで、元請企業は下請企業から選ばれやすく、下請企業も元請企業に選ばれやすくなる。ロゴマークも今後の検討になる。

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