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栃木県那須烏山市

那須烏山市の新庁舎構想案、26~27年度設計、工事は28~29年度、図書館・ホールなど複合化検討

2024/07/31 栃木建設新聞

 那須烏山市は30日の庁舎整備検討委員会(委員長・三橋伸夫宇都宮大学名誉教授)で、候補地をJR烏山駅周辺とした基本構想第2次素案について委員と意見を交わした。2次素案では2025年度から基本計画策定に着手し、26~27年度に基本・実施設計、28~29年度に建設工事を想定する事業スケジュールを提示。基本計画策定を進める過程では図書館や子育て施設、市民ホール、駅舎などの機能との複合化や中心市街地再生につながる土地利用を検討していく。

 事業手法は代表的な事例として公設公営の「従来方式」「DB方式」、公民連携の「PFI方式」の3つを挙げた。意見交換で事務局は公設公営が有力との見方を示した。事業手法は基本計画策定の中で検討していく。

 候補地のJR烏山駅周辺は前回6月28日の検討委で意見の一致に至った箇所。市有地と民有地で構成する敷地で面積は約1万3400平方m。駅やバス停が隣接し、駅を中核とした都市計画事業の展開で周辺の再整備や公共施設の集約化、烏山線存続への効果が期待される。

 新庁舎の必要床面積は約5700平方m。駐車場は4000平方m。必要な敷地面積として2階建ては7535平方m(建築面積2850平方m、緑地面積685m)、3階建ては6490平方m(建築面積1900平方m、緑地面積590平方m)としている。

 庁舎整備事業費は40億円超が必要とし、財源については23年度末時点で市有施設整備基金22億円、庁舎整備基金22億円の計44億円を確保。加えて財政調整基金約29億円があるほか、30年度まで使用できる合併特例債約10億円があることを明記。ただ、物価高騰による事業費増大が見込まれるため、更なる財源確保が必要になる可能性に言及した。

 新庁舎整備後の烏山庁舎、南那須庁舎は解体撤去し、跡地を有効活用。南那須地区の保健福祉センターは市役所支所と災害時の避難所機能を兼ねた運用を実施する方向。

 検討委では庁舎整備と関連するまちづくりのグランドデザインのたたき台が示され、意見を交換した。たたき台では烏山駅や新庁舎があるエリアを新たなふれあい交流ゾーンとし、駅を中心に幅広い世代が双方向から交流できる新たな「ふれあいの拠点」を整備するイメージを提示。

 また、国道294号沿いの烏山南公民館跡・すくすく保育園跡を広域交流ゾーンとし、考えられる公共施設に道の駅を例に挙げた。 南那須地区は南那須緑地運動公園に点在する運動公園機能を集約。本格的なスポーツ拠点として整備するイメージを示した。

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