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栃木県真岡市

真岡市、井頭温泉,チャットパレス改修、8月に建築、設備を公告

2024/08/01 栃木建設新聞

 真岡市は、井頭温泉(下籠谷21)と宿泊施設チャットパレス(同41)のリニューアル工事を10月に着工する。入札は建築と設備に分離し8月中に公告。9月に整備事業者を選定。利用者を最優先し工事期間中の休業は極力避ける方針。2025年春のオープンを目指す。

 総事業費は約3億8000万円。内訳は工事費2億9000万円。設計監理4000万円。備品購入5000万円。設計業務はプラネットワークス(東京都)が担当し、8月上旬にまとまる見込み。備品は大型と細かな物に分け9~10月に発注する予定。

 井頭温泉はエントランス、レストラン、売店、大広間などで内装や空間を刷新。エントランスは自動入退館システムを導入し、キャッシュレス化。併せて事後清算システムも導入する。

 ゲート付近にはファーマーズマーケットを設置。地場産品の販売で壁面にさまざまな商品を陳列。来場者がくまなく見られるよう階段と回廊をスペース内に設ける。天井には、イチゴを装飾し市の特産物をイメージさせる。

 キッズスペースは絵本をを備える「静」とデジタル遊具と滑り台を融合させた「動」をテーマに2カ所。デジタル遊具はL字の壁一面にプロジェクターで映像を投影する。

 施設中央に位置する厨房の東側売店を車窓レストラン、西側をおふろcafeエリアに改修。車窓レストランは52席。電車の中で食事をしているようなプライベート感のあるクローズした空間を創出。

 おふろcafeエリアは和室をテーブル64席のレストランにリニューアル。和室西側畳大広間は暖炉を設置したリラックススペースとコワーキングスペースに。以前のステージ部分はプライベートを確保した半個室の箱型2段の休憩スペースとし、奥には無料マッサージチェアなどを配置したリクライニングスペースも設ける。

 また、各部屋を行き来する動線通路は壁一面本棚のブックストリートに生まれ変わり、一部には読書休憩スペースやフリードリンクコーナーを設置する。

 チャットパレスは1階エントランスロビーをくつろぎの空間に改修。市内の周遊を促すデジタルサイネージを新設するほか、フロント家具を変更。ショップは整え直し魅力を向上させる。

 2階は主にレストランの床、壁、天井、壁付き照明変更など備品や内装仕上げを実施。3階客室は西側の和室の客室2部屋をファミリースイートの洋室に変更。4階の和洋客室は10部屋すべてでカーテンやカーペット、壁紙、ベットのリネンなどを使いやすくシンプルに一新する。

 今回のリニューアルでは全国各地の温浴施設を手掛ける温泉道場(埼玉県ときがわ町)と連携。井頭温泉を高齢者だけでなく親子世代や若者など利用層の幅を広げ、チャットパレスはリピート率向上と新たな県外利用客の獲得を目指し、いがしらリゾートの顔となる施設へ整備を進めていく考え。

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