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長野県飯田建設事務所

上部工は来年度着工/28年度供用目指す/国418号天竜川橋架替え

2024/08/21 長野建設新聞

 県飯田建設事務所が進める国道418号天竜川橋架け替え事業(天龍村)の全体完了が現行計画から3年ずれ込み2029年度となり、全体事業費も約18億円増加する見込みであることが分かった。24年度以降の残事業費は31億9400万円。現在は橋脚工を北野建設(長野市)が施工中で、上部工は25年度に着工し、28年度の供用を目指す。

 同事業は12年度に新規事業化。21年度には、採択後10年間経過した時点で継続中のため県公共事業評価監視委員会の審議対象となり、当初の計画から事業期間や全体事業費を見直した現行計画による継続が決定した。今回、全体事業費が著しく増加するとの理由で同委の本年度審議対象となり、計画の見直し内容が明らかになった。

 全体計画は道路築造工L450m×W6(9~9.75)m。このうち橋梁部分は232m。県が示した変更後の工程は、橋梁下部工(P1橋脚)を26年度にかけて施工。上部工は25~27年度の3年間で行う。その後、27~28年度に取付道路を整備し供用。28~29年度に旧橋を撤去し事業完了となる。上部工は2径間連続トラス橋で、橋長232m、幅員9.5m。設計業務はタイヨーエンジニヤ(東御市)が担当した。橋台2基は整備済み。

 見直し後の全体事業費は45億円で、現行計画からの増加額は18億円。内訳は、工法変更による増額が10億円。仮設土留による直接基礎工法では安全性が確保できないと判断し、ニューマチックケーソン基礎工法に変更した。

 また、河川増水への対応による増額が5億7000万円。21年3月の出水による水位上昇で、現場が水没したことを踏まえ、仮設計画を再検討し、締切部分の嵩上げを実施。出水により現場内に堆積した土砂の撤去費用や電源設備の再設置費用が生じた。残る2億3000万円は資材価格および労務単価の上昇によるもの。

 なお、今年7月に契約した橋梁下部工は北野建設が6億8095万円(税抜き)で落札。工事概要は橋梁下部工:橋脚工(P1橋脚)1基、柱式橋脚H30.8m(V1284m3)、ニューマチックケーソン基礎H5.5m(V1014m3)。工期は26年7月24日。

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