県教育委員会は、特別支援教育の充実に向けた方針をまとめた。岡本特別支援学校への知的障害教育部門併設の新校舎整備、栃木特別支援学校と那須特別支援学校の食堂の建て替えを盛り込んだ。岡本特支校は予算確保ができ次第、今年度中にも基本計画策定業務に着手したい考え。栃木、那須特支校の食堂は今年度末閉舎する寄宿舎跡地に建て替える。
岡本特支校への知的障害教育部門併設は児童生徒数の高止まりが続く富屋特支校の狭あい化解消と教育環境充実が目的。岡本特支校の敷地を拡張し、新校舎を整備する。栃木、那須特支校の食堂建て替えは老朽化や狭あい化のため。2校を除く特支校の食堂・厨房施設も建て替え・改修を計画的に推進する。
このほか、知的障害教育の特支校の狭あい化を解消するため、小中学校や高校の空き教室、県全体の学校配置状況を踏まえて分教室設置を検討。幼児児童生徒の障害の重度・重複化を踏まえて段差解消やトイレ改修などバリアフリー化を推進する。
生活訓練施設は卒業後のグループホームでの生活を想定し個室の整備、多機能化に向けた改修、肢体不自由の児童生徒も利用しやすい浴室やトイレのバリアフリー化を計画的に進める。
岡本特支校は管理棟が1981年築RC造平屋建て延べ409平方m、教室棟が81年築RC造平屋建て延べ509平方m、体育館兼講堂が82年築S造2階建て延べ504平方m。普通特別教室棟が91年築RC造2階建て延べ1027平方mで、うち991平方mが90年度築、36平方mは93年度に増築した。児童生徒数は5月現在で43人。
富屋特支校は第1棟が79年築RC造2階建て延べ2428平方m、第2棟が80年築RC造2階建て延べ1458平方m、第3棟が99年築RC造3階建て延べ3388平方m。体育館兼講堂が81年築S造平屋建て延べ617平方m。児童生徒数は5月現在で383人。
栃木、那須特支校の食堂はいずれもRC造平屋建て延べ500平方mで、栃木特支校は74年、那須特支校は78年に竣工した。児童生徒数は5月現在で栃木特支校237人、那須特支校310人。
各特支校の障害種別は視覚障害が盲学校、聴覚障害が聾学校。知的障害が富屋特支校、富屋特支校鹿沼分校、宇都宮青葉高等学園、今市特支校、国分寺特支校、栃木特支校、足利中央特支校、益子特支校、那須特支校、南那須特支校。肢体不自由がのざわ特支校、わかくさ特支校、栃木特支校。病弱が岡本特支校、栃木特支校、足利特支校。