北陸地方整備局信濃川河川事務所は23日、大河津出張所を会場に、大河津分水路改修事業の現場をバーチャルで見学する企画を開催した。40人が参加し、令和の大改修が行われている現場の臨場感を味わった。
見学会は1922年8月25日に通水した大河津分水に感謝するとともに現在行われている改修事業についての知識を深め、事業の重要性を認識してもらう目的で2022年度より開催している。
最初に福島雅紀事務所長があいさつし「大河津分水は朝5時40分に通水した。当時の人は通水が待ちきれず早朝になったのだと思う」と逸話を披露し「新しく令和の大改修工事をしている。現場の作業を見ていただき、当時作業された方にも感謝してほしい」と述べた。
工事現場と会場を結んでのライブ中継では、新第二床固改築事業1期その2工事の施工を担当する鹿島建設が、7~9番目のケーソン設置の作業手順について解説した。
担当者は減勢工、バッフルピアなどの役割に触れながら「潜水士が潜って水中の状態を確認しながら工事している。大雨、台風、高波など厳しい環境での工事なのでできる時に昼夜を問わず工事し、安全に気を付けながら行っている」と話した。
後半では信濃川河川事務所の職員が動画を解説。従来の技法と最新の河床可視化技術について紹介し「マシンガイダンスとマルチビームソナーの組み合わせによって1分で測量でき、水が濁っていても作業が可能となった」と語り、参加者は熱心に耳を傾けていた。
【写真=40人が参加した】