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工事予定額0.4%増900億円/増加は16事務所中8所/24年度土木事業

2024/08/30 長野建設新聞

 県建設部技術管理室が6月末現在における2024年度公共事業進捗状況(対象は建設部所管の土木事業)をまとめた。工事請負費の年間予定額(23年度予算の繰越分+24年度当初予算)は900億2600万円。前の年に比べ3億3400万円、率にして0.4%増加している。現地機関別で増加したのは16事務所中8事務所。増加率が最も大きいのは千曲建設事務所で26.9%増。一方、減少率が最も大きいのは土尻川砂防事務所で26.5%減。

 この進捗管理は建設部が設定した予算執行方針の達成度合いの確認などが目的で、当該年度に発生した災害復旧等、突発的な事業は反映していない。

 16事務所のうち予定額が100億円を超えているのは飯田、松本、長野の3事務所で前年度と変わらず。最も大きいのは飯田建で153億1500万円。以下、松本建108億2700万円、長野建100億6000万円、諏訪建67億900万円、木曽建65億9900万円、北信建58億4100万円、佐久建55億1600万円、上田建43億9200万円、大町建41億2100万円、伊那建36億9100万円、姫川砂防23億9100万円、安曇野建19億7300万円、土尻川砂防19億4800万円、犀川砂防18億500万円、千曲建17億7500万円、須坂建14億1200万円の順。

 増減率を見ると3事務所が2桁増加しており、千曲建の26.9%をはじめ、姫川砂防が21.9%増、犀川砂防が11.1%増となっている。一方、減少率が2桁となったのは4事務所で、土尻川砂防26.5%減、須坂建21.7%減、安曇野建21.4%減、北信建18.5%減。

 増減額で見ると、姫川砂防が4億2900万円増、千曲建が3億7600万円増、佐久建が3億5900万円増となった一方、北信建が13億2300万円減、土尻川砂防が7億200万円減、飯田建が6億7300万円減となっている。

 予定額を区分別に見ると国庫補助事業は834億4000万円で前年度比7.8%増。現地機関別で最大は飯田建の145億1100万円。以下、松本建102億5200万円、長野建88億7300万円、諏訪建61億7300万円、木曽建60億9600万円と続く。

 県単独事業は65億8600万円で前年度比4.5%減。現地機関別で最大は長野建の11億8700万円。以下、飯田建8億400万円、佐久建7億4900万円、松本建5億7500万円、諏訪建5億3600万円の順。

 国補と県単を合わせた6月末現在の契約額は661億6700万円。進捗率(年間予定額に対する契約額の割合)は73.5%で、前年同期を7.7ポイント上回っている。現地機関別に見て最も高いのは安曇野建で89%。以下、犀川砂防84.2%、土尻川砂防83.4%、姫川砂防82.8%、諏訪建82.4%の順。


■委託業務は9.6%減208億円

 一方、業務委託料その他(用地補償費を除く)の予定額は208億5100万円で、前年度比9.6%減(22億1200万円減)。内訳は国補事業が186億5100万円で7.4%減、県単事業が22億円で24.6%減。

 6月末現在の契約額は103億9200万円で、進捗率は前年同期比0.2ポイント減の49.8%。このうち国補事業は契約額92億9600万円で、進捗率は前年同期比1.8ポイント減の49.8%。県単事業は契約額10億9600万円で、進捗率は前年同期比11ポイント増の49.8%。

 用地補償費の予定額は166億2900万円で、前年度比16%増(22億9000万円増)。内訳は国補事業が154億8600万円で17.8%増、県単事業が11億4300万円で3.9%減。

 6月末現在の契約額は37億3500万円で、進捗率は前年同期比16.8ポイント減の22.5%。このうち国補事業は契約額34億200万円で、進捗率は前年同期比17.3ポイント減の22%。県単事業は契約額3億3300万円で、進捗率は前年同期比9.7ポイント減の29.1%。


■市町村の国補工事は3.3%減

 また、市町村による24年度国補事業の工事について、建設事務所管内ごとの進捗状況(6月末現在)も公表した。年間予定額は465億2800万円で、前年度に比べ15億9300万円、率にして3.3%減となっている。管内別で予定額が最も大きいのは松本で91億5100万円。以下、長野79億4600万円、佐久60億9900万円、飯田59億2100万円、上田47億9100万円の順。全13管内のうち予定額が前年度から増加しているのは上田(3.3%増)、諏訪(5.8%増)、伊那(77%増)、千曲(43.8%増)の4管内。

 6月末現在の契約額は281億5800万円で、進捗率は前年同期比3.1ポイント増の60.5%。

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