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栃木県安足土木事務所

安足土木事業概要、109カ所に68.8億円投入、中橋の上部移設、秋山川は大橋上部工

2024/08/30 栃木建設新聞

 県安足土木事務所は、109カ所に68億8100万円を投入する2024年度の事業概要をまとめた。内訳は道路・街路事業が58カ所44億7000万円、河川砂防事業は50カ所19億5500万円。県教委受託の足利高校グラウンド整備は4億5600万円。新規は足利市で飛駒足利線名草下町の歩道整備に着手するほか、馬場二号沢堰堤の諸元を固める。佐野市では桐生田沼線羽室橋の修繕工法の検討に着手するほか、秋山沢と松場沢は公図公簿調査を踏まえ実施の可否を判断。家富町堀込線中橋は上部移設工事、改良復旧の秋山川は桐生岩舟線大橋の上部工に着手する。(2面に事業箇所)

 飛駒足利線名草下町は名草小学校の通学路615mを拡幅し線形改良。現道7mを片側歩道2・5mの10・5mに拡幅する。詳細設計を固め用地調査、25年度の用地補償に備える。

 桐生田沼線羽室橋は1級河川旗川を渡河する72・1m(幅員6m)の6径間RCT桁。1961年に架設され、下部工は直接基礎重力式橋台2基と直接基礎壁式橋脚5基で支える。今年度は補強・補修の検証を進め対策の優先度を見極めながら設計委託時期を検討する。

 砂防事業3カ所は荒廃した支渓の土砂流出対策として堰堤1基の施工を計画。馬場二号沢が松田川、秋山沢は秋山川、松場沢は閑馬川の各支渓で、県管理道路や人家などが保全対象。

 馬場二号沢は測量設計、地質調査の成果をまとめ25年度の用地調査・補償に備える。秋山沢と松場沢は公図が混乱し調査を実行する。

 足利市本城1丁目の足利高校西の急傾斜地は、がけ高平均88m、斜面平均角度32度の急傾斜地。人家11戸を保全するため崩壊土砂防護柵工142mを計画。今年度は用地補償を進め東側20mの着工を目指す。

 西宮二号沢堰堤は堤高8・5m、堤長66mの不透過型に固めた。施工地の地盤改良を進め本堰堤の着工に備える。

 足利スマートICアクセス路7丁目大前線は、優先整備区間1100mを県道竜舞足利線に認定し詳細設計をまとめ用地調査・補償に着手。幅員は14・5mに見直し、両側に自転車通行帯1・5m、歩道を2・5m確保。

 交差点は5カ所で、右折レーンはスマートIC上下線分岐と起終点の計4カ所に設置。せり出した丘陵部の法面処理が必要な2カ所には緑化工を併用した吹き付け工で安定させる。

 家富町堀込線中橋は、現橋を歩行者自転車専用橋として移設し6基の下部工が概成。10月から3年半の通行止めを実施。年明けの上部移設工に備える。橋長が284・7m(幅員5・5m)で構造形式は鋼単純箱桁、3連アーチ橋。

 293号西砂原後700mは両側歩道4・5mと路肩0・5mの植樹帯を撤去。歩道3・5mと自転車通行帯1・5mに再配分して電線共同溝を整備。今年度は電共詳細設計を進める。

 秋山川復旧に伴う大橋の架け替えは、残る左岸側橋台と橋脚、上部工を発注。新橋は橋長53・9m(幅員18m)で、上部形式が2径間連続プレビーム合成桁。

 下部工は杭基礎逆T式橋台2基、杭基礎橋脚1基。護岸工は天明大橋下流側左岸と東武佐野線橋梁下流側左岸を予定。

 前橋水戸線の電共整備で高砂町Ⅰと大橋間530mのうち280mの本町の道路詳細設計をまとめた。本町交差点四隅と万町交差点北側に隅切りを確保し歩行者だまりのスペースを確保する。今年度は電共詳細設計を実施する。

 桐生岩舟線免鳥町1600mは路線測量と道路詳細設計を踏まえ拡幅する幅員と幅員構成を検討。1級河川歳川を渡河する才川橋は架け替えを前提に地質調査と橋梁設計を計画。現橋は1960年の架設で老朽化。橋長13・1mの2径間RCT桁で下部工が直接基礎重力式橋台2基とパイルベント式橋脚1基。下流側に側道橋が設置されている。

 桐生田沼線閑馬町は、閑馬川を渡河する春高橋前後500mの線形を改良し、片側に歩道2・5mの歩道を確保。線形改良に伴い春高橋を架け替える。新橋は橋長26・2mのポステン単純PC中空床版桁で今年度は上部工に着手する。

 秋山葛生線300mは老朽橋の辺釣橋架け替えを含むバイパスと現道拡幅。起点側のバイパスは秋山川左岸にそびえる丘陵部から流れ出る沢を渡河するボックス工を施工。

 ボックスの内径は5m×5m。新橋は19・1m(幅員6・5m)で上部が単純鋼鈑桁、下部工は直接基礎逆T式橋台2基。斜角60度の斜橋。

 小曽戸川は治水対策の手法に調節池に決め、今年度から掘削工事に着手する。2段階施工を計画しており、面積が下流側暫定形で1ha。深さが3mの容量1万8000立方m。上下流あわせた最終形は面積2・2ha。深さ3mで容量が4万2000立方m。

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