記事

事業者
栃木県那須烏山市

那須烏山市庁舎関連整備、生涯学習施設28年度以降に、Gデザイン、都市再生計画も

2024/09/17 栃木建設新聞

 那須烏山市は13日、庁舎整備検討委員会(委員長・三橋伸夫宇都宮大学名誉教授)で答申案や基本構想第3次素案、まちづくりのグランドデザイン案を協議。構想第3次素案では新庁舎のほか、新たに生涯学習施設整備と都市計画事業を2028年度以降に実施するスケジュールを追加。生涯学習施設は個別計画を策定し、28年度以降に基本構想の策定に着手。都市再生整備計画は新庁舎の基本・実施設計と並行して26~27年度に策定。28年度以降に道路や面的整備の実施設計や工事を行っていく。

 新庁舎は今年度に基本構想、25年度に基本計画を策定。設計を進め28~29年度に建設する計画。

 今後の事業スケジュールでは、新庁舎整備と併せた公共施設の再編再配置のうち市民要望が高い生涯学習施設について、多くが耐震性や設備老朽化、機能不足などの問題を抱えているため24~25年度の2年間で公民館や図書館、スポーツ施設を含む全てで個別施設計画を策定。その上で望ましい生涯学習施設のあり方を検討し、28年度以降に基本構想、基本計画、基本設計、実施設計、工事を実施していく。

 新庁舎候補地のJR烏山駅周辺の活性化にも言及。駅を核に新庁舎をはじめとする公共施設の整備のほか、道路や広場といった都市基盤強化は国のコンパクトなまちづくりの推進に合致。都市再生整備事業などを活用し市街地再生と交流拠点整備による相乗効果の高い新たなまちづくりに取り組むとした。

 まちづくりのグランドデザインでは烏山市街地、南那須市街地のエリアで地域特性などを踏まえたゾーンを設定。ゾーンごとに想定される公共施設など将来イメージを提示した。

 烏山駅周辺は新たなふれいあい交流ゾーンとし、新庁舎や子育て施設、図書館、市民ホール、運動施設を挙げた。烏山南公民館、すくすく保育園がある国道294号沿いは広域交流ゾーンとし、道の駅を提示。

 烏山城跡周辺は歴史・文化交流ゾーンで歴史資料館や駐車場など。中央公園周辺は学びと活力交流または安全安心交流ゾーンとし、市民ホールや運動施設、防災公園などを挙げた。

 南那須庁舎周辺は多世代ふれあい交流ゾーンで南那須庁舎跡地を最大限に活用し、公園やイベント広場、駐車場などの整備を想定。緑地運動公園はスポーツ交流ゾーンとし散在する運動公園機能を集約。野球場やテニスコート、プール、陸上競技場、アーチェリー場などを挙げた。

 新庁舎の必要床面積は約5700平方m。駐車場は4000平方m。必要な敷地面積として2階建ては7535平方m(建築面積2850平方m、緑地面積685平方m)、3階建ては6490平方m(建築面積1900平方m、緑地面積590平方m)。

 庁舎整備事業費は40億円超が必要とし、物価高騰を踏まえ増大も見込む。事業手法は代表的な事例として従来方式、DB方式、PFI方式の3つを挙げ、基本計画で検討していく。

 庁舎整備基本計画策定にあたって委員会は①市民の安全安心な暮らしを守る防災拠点②多世代が交流できるまちづくりの拠点③JR烏山線の存続と中心市街地の活性化④誰もが利用しやすく環境にやさしい⑤将来変化に柔軟に対応でき持続可能⑥財政負担に配慮しつつ機能性や費用対効果-に配慮するよう求めた。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら