JR塩山駅南側に整備する都市計画道路について甲州市は、来年度から事業に着手するとの見通しを示した。9月定例市議会で明らかにしたもので、県と協力して整備を進める予定。鈴木幹夫市長は幹線道路の整備によりホテルやコンビニなどを誘致し、街のにぎわいを創出する考えを強調した。
塩山駅南口前の交差点から南へ於曽公園東側を抜け、塩山中学校南側市道(上塩後下赤尾線)までを県が整備予定。並行する県道白井甲州線のバイパスとして計画している。市は上塩後下赤尾線を東へ国道411号(東バイパス)までつなぐ区間を整備する予定だ。
市関係者によると、概略ルートにおける県の施工分は約860m、市は約340mを見込む。幅員は県・市施工分共に16m確保する方向で都市計画の手続き中。事業完了までに10年程度掛かるとみている。
鈴木市長は今後の見通しについて「来年度から事業着手するが、まずは設計から入る。4月ごろからスタートしていくことになる」と答弁。道路整備の効果については「(建設が検討されている)ホテルについて近々話し合いに行くが、そうしたものには大きな道路が必要。大きい道路に面したホテル、コンビニ、できればレストランまで併設するようなもの。そうした施設を基に商店を増やし、にぎわいを創出することが必要だ」と述べ、駅周辺の開発に意欲を示した。
鈴木市長は昨年12月の市議会で、菓子販売のシャトレーゼが市内に宿泊施設などを計画していることを明らかにしている。また勝沼町菱山地内では、米ホテルチェーン・マリオット・インターナショナルのホテル建設計画も進む。このほか2018年ごろには駅前にビジネスホテルの東横インが出店するとの構想があり、市議会で取り上げられた。