県峡南建設事務所身延支所は、戸樋の沢川砂防工事（一部債務）を進める。工事は総合評価方式の一般競争入札を執行して発注する。工事内容や入札公告の時期はまだ固まっていないが、現在現場で進む２期工事の進捗をみながら、年内の渇水期着手を目指して発注を予定している。

　南部町内船地内において土石流対策として砂防ダム１基の工事を行うもの。

　現在の進捗として１期目の工事では片側の砂防堰堤の袖部分の中間まで進めて施工はすでに完了済み。現場では現在２期目の工事に移っており、堰堤部分のかさ上げを行い、法枠を設けて袖の端部分を接続させて、完成の高さまでに堰堤を積み上げるための工事が進められている。

　今回発注する工事内容は、現在調整中の段階にある。

　内容はもう一方の片側の袖部分の新設か、流路工のいずれかを想定している。担当課では現在進める２期の工事進捗状況や予算配分、施工可能な範囲や適した工期などを調整しながら、近く工事メニューを固めていく方向。

　砂防堰堤の全体概要はＬ１１２ｍ、Ｈ14・５ｍ。コンクリート製の透過型砂防ダムを新設する。

　現場の状況として、同地内を流れる戸樋の沢川の流域においては、斜面の崩壊や渓岸浸食が進んでおり、不安定な土砂の堆積が見られる。台風や集中豪雨が発生した際には土石流が発生する危険性が高いとされている。砂防堰堤の整備により、下流域への土石流災害防止のため新設工事を進めていく。

　工事に係る設計業務については八千代エンジニヤリングが担当して策定した。成果品はすでに納品済みとなっている。

　工期は約８カ月間を見込んでいる。完了は本年度から２カ年となる２０２５年度中を予定している。

　なお、現在進めている砂防堰堤については、今回発注される工事の完了後も残工事があるため、本体の完成までには数年かかるとみている。