県栃木土木事務所は、111カ所に105億3100万円を投入する2024年度の事業概要をまとめた。内訳は道路・街路事業が75カ所46億5700万円、河川砂防事業は36カ所58億7400万円。新規は道路が大戦防小山線雨ヶ谷1100mを14mに拡幅するため用地調査。小山壬生線扶桑は2カ所の交差点改善に向け詳細設計を固める。河川は永野川のJR両毛線橋梁を架け替えるためJR東日本と協議を進めるほか、掘削・引き堤に伴う用地調査。改良復旧の巴波川は流出立坑を掘削し捷水路工2400mに着工する。(2面に主要事業箇所)
大戦防小山線雨ヶ谷は小山環状線交差点から南側1100mを拡幅し両側歩道2・5mの14mを確保。視認性の悪い小山環状線交差点と小山市民病院入り口の市道31号線交差点には右折レーンを設置。今年度は用地補償に備え用地調査を進める。
小山壬生線扶桑は小山環状線と重用区間620mを改善。東西で合流する2交差点を拡幅し付加車線を確保。東側の扶桑歩道橋交差点が右左折レーン、西側の羽川西小交差点は右折レーンを新設。
拡幅に伴い交差点部に架設された2カ所の歩道橋を架け替える。中央部で姿川を渡河する半田橋は架け替えに備え、将来の交通需要を見据えて4車線分の用地を取得する。今年度は道路詳細設計をまとめ用地調査に着手する。
永野川大平町下皆川は計画流量毎秒620立方mの洪水を安全に流下させるためJR両毛線橋梁を架け替える。橋梁付近で湾曲している箇所を解消し河川断面を拡大。事業区間は橋梁前後の600m。用地が難航しており、当面は現橋梁の橋脚4基を小判形に改善する工事を25年度に実施する。
栃木西部都市連絡幹線を構成する小山環状線粟宮アンダー760mは、鉄道直下部の予備設計を完了。アンダー部東側から用地調査・補償を進め埋蔵文化財調査とも整合を図る。JR東日本とは仮設の踏切など事前調整を進め設計施工の委託時期を調整していく。
小山市押切の杣井木川調節池は、面積12haの当面は容量16万立方mを掘削。将来は27万立方mまで貯水能力を高める2段階施工を採用。今年度は用地調査を進め用地補償に備える。
羽生田上蒲生線関沢橋は、下野市と壬生町境で2車線に絞られる渋滞を解消するため4車線に拡幅整備する。延長は700mで、姿川を渡河する関沢橋を架け替える。右岸側には流末を処理する調整池を新設。面積1489平方m、容量845立方m。
新橋は橋長60mの2径間連続多主鈑桁橋。下部工は杭基礎逆T式橋台2基と杭基礎壁式橋脚1基。新橋架設に伴い仮設道路260mを下流側に設置。用地調査・補償を進め工事発注を目指す。
関沢橋工区の西側1182mおもちゃのまち工区は、街路事業3・4・901おもちゃのまち下古山線で事業化。都計幅25mに拡幅し両側の歩道3mに電線共同溝を整備。主要5カ所の交差点には右折レーンを確保。拡幅に伴い歩道橋を架け替える。
おもちゃのまち工区西側の若草町工区は、六美町北部土地区画整理事業地内の第1調整池で流末を処理するため導水路を整備。導水路延長は県道部と区画整理地内の町道部を含め780m。このうち東武鉄道直下は泥濃式推進工法で施工中。
藤岡乙女線乙女大橋は、思川を渡河する367mの老朽橋の架け替え。8径間連続鋼細幅箱桁、下部工は杭基礎逆T式橋台2基、杭基礎小判型壁式橋脚7基。今年度はアプローチ部盛り土区間で市道交差部の函渠設計と地質調査、橋脚3基に続き渇水期施工を見据え順次下部工を発注する。
小山結城線新川橋は、小山市が実施する豊穂川改修に併せ架け替える。橋長は52・9m、幅員10・5mで片側歩道2・5mを確保する。上部形式は2径間連続非合成鈑桁で斜角45度の斜橋。
下部工は杭基礎逆T式橋台2基、杭基礎壁式橋脚1基。今年度は上流側に確保する仮設路に着工。橋台1基と橋脚1基を第3四半期に発注する。
3・4・902国谷駅前線130m至宝は、現況9mを18mに拡幅し電線類地中化を実施するため両側歩道4・5mを確保。道路・電共設計を進め用地測量・補償に着手。国谷駅は壬生町新庁舎への最寄り駅で町がバス、タクシーなど駅前広場を3825平方mに拡幅する。
河川事業のうち巴波川は、地下捷水路2・4㎞に着工。地下捷水路下流側9・2㎞は現況河川幅をベースに狭さく部の掘削や堤防嵩上げなど地下捷水路完成を見据え、流量増加に対応する。構造物は愛宕堰と亀の子堰(農政部所管)に着工。河道設計を踏まえ整備内容を固める。
砂防事業の六角堂1号沢は堤高6m、堤長45・5mの透過型に決め用地調査・補償に着手。隣接する六角堂沢は詳細設計・地質調査をまとめ諸元を確定する。