厚生労働省新潟労働局は24日、ユースエール認定(若者雇用促進法に基づく認定)制度で、5年以上認定を継続している10社を表彰した。表彰されたのは▽山木組▽後藤組▽笠原建設▽堤組▽水島鉄工▽日鉄工材▽マルゴシステム▽新潟電子工業▽佐文工業所▽東陽理化学研究―の10社。24日には表彰式が執り行われ、千葉茂雄局長から表彰状が授与された。
ユースエール認定は、若者の採用・育成に積極的で、離職率、所定外労働時間、有給休暇などが優良かつ一定の要件を満たす企業を厚生労働大臣が認定する制度。認定を継続するためには▽直近3事業年度の新規学卒者離職率20%以下▽前事業年度の正社員の月平均所定外労働時間20時間以下▽前事業年度における正社員の有給休暇の年平均取得率70%以上または10日以上などの厳しい基準適合の確認を受ける必要がある。
山木組の鈴木敏明社長は「認定を5年続けることの大変さを身に染みて感じている。村上市内では就職する高校生20~30人に対し、求人は300人を超える絶望的な戦いを繰り広げ、たまたま採用できている状況。社内のコミュニケーションを深め、せっかく採用した高校生、若い人が定着してもらえるよう取り組んでいる」と話した。後藤組の後藤大洋副社長も「糸魚川では高校卒業後に学ぶ場が無く、一度離れる環境にある。雇用条件、また労働環境は、社内から見ただけでは分からないこともあり、周りの皆さまからもご指導いただきながら、これからも改善していきたい」とした。
笠原建設の笠原翔太専務は、若者の定着に向けて「新たな制度やシステムを導入することで効率よく働ける環境を整え、働きがい、やりがいを感じて仕事で活躍してもらえるよう取り組んでいる」とし、堤組の堤恭佑社長も「ICT機器の導入や、作業環境の改善など、今後も働きやすい会社を目指してまい進したい」とした。また、水島鉄工の南秀樹社長は「社員の家族向けの工場見学などを開催しており、そこでの家族や子供たちからの声は、私が社員に掛ける声よりも心に響くものと思っている。社員が家族や友人に自慢できる会社にしたい。それがユースエール認定の継続につながるはずだ」と語った。
【写真=若者雇用環境の優良企業を表彰】