県峡南建設事務所身延支所は、鯨野川砂防工事（一部債務）（余フ）を進める。工事は総合評価方式の一般競争入札を執行して発注となる。入札公告の時期は10月中を予定している。　

　南部町福士地内に位置する渓流において、新たに砂防堰堤の整備を進めるもの。

　該当する渓流の流域においては、不安定な土砂が大量に堆積した状態にあるという。自然災害の発生や豪雨時には、上流部から流れ出る恐れがある土石流の危険箇所として位置づけられている。

　県では砂防堰堤を新設することにより、下流域に位置する人家に対し土砂災害の未然防止を図っていく。

　整備する砂防堰堤の全体計画はＬ22ｍ、Ｈ７・５ｍ。コンクリート製の透過型砂防ダムを新設する。

　これまでの進捗として、現場までにアクセスするための進入路が無い状態だった。そのため、林道から現場に続く工事用道路の整備を今まで進めてきた。

　推進を図っていた工事用道路が完成したことに伴い、本年度からは本格的な堰堤工事に入っていく。整備した工事用道路は砂防堰堤の整備後も、土砂の堆積状況の把握など構造物の管理用として利用する。

　本年度に発注する工事では、砂防堰堤の右岸側の袖部分と中央部分を含んだ整備を主に進めていく。

　工事に伴う設計業務については浪速技研コンサルタントが担当して策定した。成果品はすでに納品済みとなっている。

　工期には約８カ月間を見込んでいる。渇水期施工で進めて、今回発注する工事は２０２５年度中に完了させる。

　来年度以降の見通しについては、残る左岸側の砂防堰堤工事を継続して進めていく方向。全体的な完成予定時期は、26年度中を目指す。