県宇都宮土木事務所は、宇都宮市の主要地方道宇都宮結城線東横田交差点北進区間の道路詳細設計をまとめた。東横田交差点は国道121号(宮環)と交差する渋滞ポイント。宮環に左折する車両が多く、直進車線と分離し左折レーン125mを新設する。今年度は用地測量や物件移転調査を進め用地補償に備える。
左折レーンは滞留長85m、テーパー長40m。レーン外側には歩道2・5mを確保。右左折と直進の車道3車線に両側歩道で交差点部の最大幅員を19・95mに拡幅する。左折側歩道延長は140m。
東横田交差点は、東西の宮環と南北の宇都宮結城線が交差し右左折車両で渋滞。用地買収が必要ない東西の宮環の右折レーン延伸工事を先行して実施している。延伸する延長は宇都宮結城線東側の西進が現状60mを210m、西側の東進は60mを230mに延ばす。
東横田交差点は都市計画決定で、宮環が宇都宮結城線をオーバーパス。県は渋滞対策の整備効果を早期に発現させるため、当面は平面交差による改善策を検討。混雑時に滞留長が不足する東西の宮環には右折レーンの延伸、宇都宮結城線は宮環南側の北進区間に左折レーンの新設を決めた。
改善策の検討は2021年度、東横田交差点の渋滞状況を調査。宮環の東進は右折車の青時間不足と右折車による直進車がブロックされ最大渋滞長が180m。西進は直進車の青時間不足で最大渋滞長が160m。
宇都宮結城線は南進が右折車の青時間不足で最大渋滞長60mと許容範囲。北進は直進車が左折車の青時間不足と左折車による直進車をブロックし最大渋滞長が320mに達した。夕方の北進車両は約40%が宮環に左折する調査結果を得た。
東横田交差点の宮環は4車線の直線区間にあり、スムーズに流れている時間帯は速度超過の車両も多く、矢印式信号機を採用。直進・左折と右折を分離して通行の安全性を確保している。
宇都宮結城線は直進・左折に宮環に右折する付加車線を設置、矢印式信号を併設し交通の円滑化を図っている。北進には左折車両の多い専用レーンを新設し渋滞対策につなげることが目的。
立体化については、交差点改善後の集中状況や交通容量などを精査。将来の土地利用状況なども踏まえ、必要性を検討していく見通し。平面交差による渋滞対策に先立ち、交通解析業務を富貴沢建設コンサルタンツ、路線測量と道路詳細設計を協和測量設計が担当した。
宇都宮結城線の東横田交差点は、宮環が国道や県道などと交差する主要交差点のひとつ。県は当初、東横田の立体化を計画。22年夏に供用した国道119号宇都宮環状北道路の上戸祭に加え、関堀、下川俣3カ所の立体化の完了後に着手を予定していた。
また、立体で計画していたものの、交差点間の近接性など周辺環境や交通容量などを考慮し、主要地方道大沢宇都宮線(細谷町)と主要地方道宇都宮栃木線(西川田本町)の交差点2カ所は、車線数増加などによる平面交差に変更している。