中央市は市内小中学校体育館にエアコンを整備する方針を決めた。昨今の猛暑を受け計画。災害時の避難所としての活用も見込まれるため、順次整備を進める。校舎などの長寿命化改修と併せて実施する予定で、全校への整備完了までに17年程度掛かる見込みだ。
9月定例市議会で明らかにした。石田秀博教育長は「近年の気象変動の影響を受けた気温の上昇は災害急の危険な状況にあり、もやは根性論で対処できる状況ではない。空調設備の導入は最も必要な対策」と述べ、整備を進める考えを示した。対象は市内全8校。このうち三村小と玉穂南小については統合する場合、新施設の設計に体育館のエアコンを盛り込むことになる。
体育館は天井が無いため熱の侵入が大きく、空調導入には断熱材の設置や窓など外気侵入箇所の改修が必要となる。同市では最近新築した田富北小を除く全ての学校体育館が老朽化。空調設置には壁の補強や配管・配線の改修など大規模な工事が伴う。
市の試算では、施設規模や空調の仕様にもよるが、空調機器が約5000万円、プラス設置や断熱材改修に1億円、それに施設の老朽化対策を含めると1施設当たり4億~4億5000万円程度のコストが見込まれるという。
市は今後予定する校舎などの長寿命化改修と併せて整備する方針。国の補助金などを活用し財源確保に努めるが、全校完了までに17年程度掛かる見込みだ。このため当面はスポットクーラーを活用するなど暑さ対策を実施するとしている。