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栃木県栃木土木事務所

栃木土木思川、壬生都賀の堤防法線見直し、惣社国分寺は年内に築堤工

2024/10/03 栃木建設新聞

 県栃木土木事務所は、1級河川思川右岸の壬生都賀工区約2000mで築堤工の法線の見直しに着手する。共有地が多く用地買収が困難なため、無堤防区間等法線と堤防高を見直し後年度の築堤工事に備えていく。今年度は用地の取得状況を精査。2025年度にも路線測量や築堤工の詳細設計を発注する。工事は今年度、栃木市大光寺地先(惣社国分寺工区)で第3四半期に盛り土工7500立方mを発注する計画。

 1級河川思川の改修は小山市黒本地先(1級河川姿川合流点)~栃木市都賀町家中地先(一般県道都賀家中停車場線雷電橋)の1万1400mが事業区間。事業化は22年度で用地取得や工事に着手した。

 下流側から整備を進め、このうち6160mを完了。1級河川黒川との合流付近右岸の惣社国分寺工区3240mと惣社国分寺工区上流側壬生都賀工区左右岸2000mが未整備となっている。

 残事業費は惣社国分寺工区が5億7000万円。内訳が測量・設計5000万円、用地補償1億円、築堤など工事4億2000万円。

 壬生都賀工区の残事業費は4億5000万円。内訳は測量・設計3000万円、用地補償8000万円、築堤・掘削など工事3億4000万円。

 未整備区間の堤防高はハイウォーターまでしかなく、両岸とも余裕高約1・2mを盛り土する。50年に一度の洪水を安全に流下させるため不足する堤防高を確保することが目的。

 整備は現状河川幅を維持し築堤と掘削などにより河道断面の拡大を図る。築堤は堤内地側の用地を取得し引き堤。河床を掘り下げ標準断面でハイウォーターまでの最大水深約8・5mを確保する。

 両岸の堤防天端は監査路として5m幅、堤防勾配は2分の1を確保する。河川断面の拡大による河岸・水際部の整備は、現況の瀬や淵を極力保存。水際部に植生が繁茂できるよう配慮するとともに、生物の生息・生育・繁殖環境の多様性に配慮する。

 計画流量は毎秒2100~3700立方m。計画勾配が320分の1~400分の1。総事業費は20億円で、31年度の完了を目指す。

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