■設計限度額6000万円
■工事参考額16億4000万円
長野市は都市計画道路山王小柴見線拡幅改良事業で、相生橋架け替えの事業者を設計・施工一括の公募型プロポーザル方式(設計交渉・施工タイプ)で選定する。3日に手続きを開始した。参加形態は3者以上で構成するJVとする。優先交渉権者の決定は2025年2月19日。設計業務の契約限度額は6000万円(税込)、建設工事の参考額は16億4000万円(同)。市発注の橋梁整備事業で同方式を採用するのは初めて。
裾花川を跨ぐ同橋は「長野市橋梁長寿命化修繕計画」の対象橋梁213橋のうち最も古い1935年供用。老朽化により車両重量制限をしており、防災・安全の観点からも架け替えが喫緊の課題となっている。
新橋の予備設計業務は2014年度に協同測量社(長野市)へ委託し策定。その後、道路橋示方書の改定や、河川で仮締切を設置する場合の基準の改定があったこともあり、「高度な技術力を有する施工者の具体的な計画に基づく設計が必要」とし、設計・施工一括による発注を決めた。
既存橋はRC橋で橋長57.6m。新橋は現位置で架け替えることとし、仮橋の整備や架け替え工事の進め方は提案に委ねる。事業期間は2031年3月まで。
JVは橋梁下部工施工者、橋梁上部工施工者、設計者を含む構成員3者以上で構成し、このうち1者以上は市内に本店が所在すること。同一企業が兼ねることは認めない。主な条件として下部工施工者は土木一式の総合評定値が1000点以上で、橋長50m以上の橋梁の橋台および橋脚の施工実績を有すること。上部工施工者は鋼構造物または土木一式の総合評定値が900点以上で、橋長50m以上の橋梁上部工の施工実績を有すること。設計者は橋長50m以上の上部・下部工(橋台・橋脚)の橋梁設計実績を有すること。
参加表明書の提出期間は11月18~28日、技術提案書の提出期間は25年1月24日~2月4日。プレゼンテーションは2月19日に行う。設計業務の契約は25年5月、工事の本契約は26年6月を予定している。10月23日には現地説明会を開く。事前申し込み制で、受付期間は10月11~18日。
なお、山王小柴見線拡幅改良の事業区間は相生橋を含む延長340m。相生橋を架け替えるとともに、狭隘な現道の拡幅改良を併せて行い、歩行者の安全と円滑な交通を確保する。標準断面は車道7m(3m×2車線)、歩道4.5m(両側)。電線共同溝も施工する。