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栃木県矢板土木事務所

矢板土木、氏家と矢板駅前まちづくり検討へ、さくら市基本計画、矢板は意見交換

2024/10/15 栃木建設新聞

 JR宇都宮線のさくら市氏家駅東口と矢板市矢板駅西口にアクセスする県管理道路の改善を軸にまちづくりの検討が始まった。さくら市は2022年度に氏家駅東地区魅力向上まちづくり基本構想を策定。駅前広場と都市計画道路の新設に併せ、一般県道氏家停車場線など4路線の整備を盛り込んだ。今年度末にも基本計画を策定する見通し。矢板市は今年度一般県道矢板停車場線など900mの改善に向け、県議会県土整備委員会が現地を調査。とちぎの道づくり現場検証で整備の必要性を認識した。県矢板土木事務所によると、中心市街地への玄関口の両駅前はポテンシャルが高く整備内容が固まり次第、必要な支援を検討していくとしている。

 県はさくら市と氏家駅東口のまちづくりを再考するため、都市計画行政意見交換会を立ち上げた。駅東口のまちづくりのイメージを描き、役割分担を整理して支援内容を固めていく。

 市の基本構想では対象範囲を中心市街地が広がるJR宇都宮線東側約12ha。駅前広場2800平方mへの拡張と広場にアクセスする都市計画決定幅員16mの3・5・1氏家喜連川線を新設。既設の都市計画道路3・5・2(県道氏家停車場線)の12mへの拡幅など駅前に接続する4路線を見直す。

 実施方針では①琴平通り活性化促進②街なか交流軸形成③街なか環境改善―3エリアを設定。琴平通り活性化は滞留空間整備や道路の美装化・店前景観整備など。交流軸には氏家喜連川線新設と複合施設の整備など。環境改善では歩道部舗装や電柱の民地移設などを盛り込んでいる。

 氏家喜連川線や駅前広場の事業手法は多面的に条件を整理し決定。整備手法では都市計画道路における沿道整備街路事業の充当も見据え、区画整理手法や用地買収方式などを検討していく。

 市は地元地権者らへのアンケート調査などを踏まえ、今年度末にも基本計画を策定。早ければ25年度にも計画を具体化させていく。

 県矢板土木事務所は、矢板市の都市計画道路3・4・10号駅前通り(県道矢板停車場線・同大田原矢板線)900mと交差する461号650mの平面図化を実施。右折レーンが不十分な扇町と扇町北2カ所の交差点改善など中心市街地のまちづくりと併せ、市と整備手法など意見交換を始めた。年内にも勉強会を立ち上げる方向で協議を進めている。

 市は公図が混乱している中心市街地を対象に地籍調査を進めてきた。矢板那須線旧道と461号が交差する本町交差点から461号沿いに地籍調査を実施。

 今年度から3カ年計画で扇町地区の地籍調査に着手。扇町地区の着手により市街地の調査が一段落する。

 駅前通りはJR矢板駅西口から扇町交差点を経て、北側で近接する扇町北交差点から東進する。都市計画決定幅員は16m。現況は10mで両側の歩道が1・5mと狭あい。雨天時や通勤・通学時には車両と自転車・歩行者が錯綜するなど通行の危険性が指摘されている。

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