糸魚川市は、DBO方式で整備する駅北子育て支援施設の事業者選定で12日、公開プレゼンテーション審査を実施した。2グループが施設コンセプトや維持管理、事業への取り組み方針などを提案。非公開で行われたヒアリング審査等の結果を踏まえて、最優秀提案者は11月上旬にも公表される。
提案を行ったのは、 市内の地元企業2者が建設を担当し、設計監理を全国各地で子ども支援施設、認定こども園のPFI事業の実績がある東京の設計事務所、維持管理・運営は上越・糸魚川地域で福祉、保育事業を展開するグループと、県内で同様の子育て支援施設の運営実績がある2者を核に、設計・建設、運営、維持管理を行う事業者を加えた5者で構成されるグループ。
各者からは、障がい児支援を含めた幅広い子育て機能や、本町通りと連携し、イベント時に活用するなど、まちづくりの拠点とするほか、多世代が利用しやすい施設などが提案された。また、両者ともに1階に交流スペースや図書・学習スペースを配置し、2階を屋内遊戯施設とする計画で、省エネ性、地元産材の活用などにも配慮する。
このほか、遊具製作には地元大工による製作チームの組織、市内初のネット遊具の設置、図書学習スペースとホールを一体的な整備などのアイデアが出された。
審査結果については11月上旬にも市議会総務文教常任委員会で最優秀提案者を公表し、基本協定を締結。12月に設計を委託し、2026年5月に建設工事請負契約を締結。27年12月に維持管理および運営に係る基本契約を結び、28年4月の供用開始を予定する。
計画では、大町2丁目地内の旧東北電力ビル跡地を含む敷地1498・44㎡で、駅北大火からの復興を背景に多世代が交流し賑わいを創出する複合施設を整備する。
施設機能および想定面積の目安には、屋内機能として▽子育て支援センター(90㎡)▽屋内遊戯場(450㎡)▽一時預かり保育(60㎡)▽図書、学習スペース(280㎡)▽イベント・ギャラリースペース(80㎡)▽見守り、飲食、会議など機能補完スペース(100㎡)▽エントランス、受付、倉庫、通路等のその他スペース(940㎡)―を見込む。また屋外機能では、駐車場10台分、駐輪場、雁木、屋外広場などを整備する。
提案上限額は17億4200万円とし、設計・建設工事費に12億4200万円、10年間の維持管理・運営費には5億円を試算している。
【写真=市民の前で公開プレゼン】