第45回九都県市合同防災訓練(千葉県会場)が20日、いすみ市内で開かれた。メイン会場のいすみ市立大原中学校では、シェイクアウト訓練、救出救助訓練・応急救護訓練、ライフライン復旧訓練などを展開。救出救助訓練・応急救護訓練では(一社)千葉県建設業協会夷隅支部、(一社)千葉県警備業協会、千葉県解体工事業協同組合も活躍した。閉会式で講評に立った熊谷俊人知事は「過去の災害の教訓を風化させることなく、訓練を実施し、関係機関とのさらなる連携強化を図り、災害から県民を守る日本一の『防災県』の確立につなげていく」と決意表明した。
訓練は、行政や各防災関係機関が連携した救出・救助、災害時の住民自身の行動などの実践的な訓練を実施するほか、減災への備えや発災時の対応に関する啓発・体験の機会を設けることで自助・共助・公助のつながりを強化し、地域の防災力を向上することを目的としている。
今回は、千葉県東方沖を震源とする深度6強の地震により、建物の倒壊や道路の損壊などの被害が生じたとの想定で行われた。
千葉県建設業協会夷隅支部は道路啓開のため、地面がぬかるむ中、倒木を人力、また土砂をブルドーザーとシャベルで手際よく2tダンプに積み込み、現場から搬出した。
千葉県警備業協会は、千葉県建設業協会夷隅支部の重機や緊急車両の誘導を的確に行い、作業従事者の安全を確保した。
千葉県解体工事業協同組合はバックホウを用い、倒壊家屋周辺のがれきを2tダンプに積み込み、千葉県警察第三機動隊による救助を支援した。
防災フェアなども含め、約100機関・約3000人が参加した。閉会式では、熊谷知事の講評のほか、主催者の太田洋・いすみ市長と吉野隆志・(公財)千葉県消防協会副会長があいさつ。また、實川隆・千葉県議会副議長と麻生実・いすみ市議会議長が来賓あいさつに立った。