【古河市】 学校法人タイケン学園(板橋区、柴岡三千夫理事長)は、古河市に新たなものづくり専門学校の設置を計画している。市に旧古河産業技術専門学院跡地の利活用を提案。今後、11月5日に連携協定を締結し、設置に向けて協議を進めていく。専門学校は3D学科、農業バイオ学科の2学科で、2学年160人の定員を想定。全寮制となる予定で、同法人としては初めての学科となる。
旧古河産業技術専門学院跡地の所在地は、古河市諸川1844-1。敷地面積が3万2827・93㎡で、うち北側5000㎡については、古河保健所の移転先として県に売却を予定している。残存する建物では、本館・講堂がRC造3階建て、延べ床面積1732・60㎡。変電施設が東西で分かれ、東側はRC造平屋、床面積10・89㎡、西側がCB造平屋、床面積30㎡を備えている。
締結を予定している連携協定については、専門学校設置に関することのほか、リカレント教育、リスキリング支援といった社会人などの生涯学習の推進に関すること、その他連携推進に必要な事項の3項目について連携。締結後に、設置に向けて、具体的な協議を始めていく。県内では、利根町に日本ウェルネス大学、笠間市に日本ウェルネス高等学校を開校しており、いずれも廃校となった学校施設を利活用している。
設置を予定する2学科は、3D学科と農業バイオ学科。3D学科では、3Dプリンターを中心とした製造や技術などを学習し、農業バイオ学科においては、バイオテクノロジーによる栽培などを学ぶことができる。市が産業の特色が強いことから、同法人として初めての学部設置に至った。
市では、3月に大学などの高等教育機関誘致に向けた調査研究報告書を公表し、誘致へ4つの可能性を示した。モデルケースとして、地元専門学校の大学新学部設置、リカレント・リスキリング支援、既存大学(学校法人)による専門学校の新設、既存大学(学校法人)による学部の新設の4つを明示。高等教育機関を対象とした調査結果から、誘致可能との結論が得られなかったものの、過程において同法人から、古河産業技術専門学院跡地を活用した専門学校の設置提案があり、協議を進めていくこととなった。