大田原市は、国の官民連携事業の推進のための地方ブロックプラットフォーム「サウンディング(官民対話)」に市役所周辺整備事業(事業発案)を登録した。対象施設は総合文化会館(解体予定)、体育館・武道館、生涯学習センター、大田原地域職業訓練センター。体育館・武道館と集会施設の複合施設整備を想定し、事業の類型や手法はサウンディングを受けて検討する。スケジュールは年内に方向性を決定する予定。施設の設置場所や機能、規模は現段階で未確定なため、今後の構想に向けた民間の自由な意見を求める。
サウンディングは国土交通省と内閣府が官民連携事業に取り組む地方公共団体等を支援するため実施。11月1日開催の北海道・東北・関東ブロックに参加する民間事業者を28日まで募集しており、申し込みフォーム(https://forms.office.com/e/qp1Jy96nZu)で受け付ける。
市の対話希望事業者の事業展開エリアの希望は特になし。業種は「設計」「建設」「不動産」「維持管理」「コンサルタント」「運営」「複合施設に参入を考える店舗等」を希望している。
質問事項は①複合施設整備に関わった実績から必要・有効な機能の組み合わせ②民間活用を導入したい複合施設の設計・建設・運営の有効な手法や条件③複合施設の官民連携の運営・管理のために参入を希望する機能や事業④市役所周辺をエリアに捉えることで施設専用駐車場がなくとも不便と思われないような仕掛けや配置⑤若者が集える仕掛け。
市は2021年3月策定の公共施設個別施設計画で体育館・武道館の統合・複合化での再整備を計画。スポーツ施設を核として集会施設や公民連携施設の複合化の可能性を検討している。市役所周辺には市有施設や市有地が点在しており、公共施設の再配置を計画的に進める必要がある。
総合文化会館(本町1-2715-23)は1969年築のRC造延べ2226平方m。事務室や多目的ホール、会議室、調理室、和室、書庫倉庫を備える。貸館を行う上で安全な利用が確保できないため、ホールの全日貸館や2~3階の会議室等の夜間貸館を22年12月28日から中止。今年3月31日に貸館が全面終了した。
体育館・武道館(本町1-2754-2)は71年建築のS造延べ2423平方m(体育館2072平方m、武道館351平方m)。体育館は体育室、卓球練習場、器具庫、控室、事務室、ロッカー室、トイレ、ギャラリー。武道館は剣道場、柔道場、トイレ、ロッカー室を備える。
生涯学習センター(本町1-2716-5)は81年建築のRC造延べ1807平方m。研修室、多目的会議室、視聴覚室、学習室、団体事務局室、交流広場を備える。
大田原地域職業訓練センター(本町1-2805-3)は81年建築のRC造延べ3210平方m。会議室、研修室、教室、講堂、実習室、和室を備える。今年度末の閉館が予定されている。
駐車場は職員用①(本町1-2754-6、敷地面積1823平方m)、職員用②(本町2-2829-27外、6258平方m)、生涯学習センター用(本町1-2706-1、1931平方m)、公用車・職員用(本町1-2716-7外、2189平方m)。所有者は職員用①と生涯学習センター用が市、職員用②が市と一部私有地、公用車・職員用が私有地。
サウンディングは市のほか、那須塩原市が健康長寿センター内長寿の湯活用事業(事業化検討)で登録している。