城里町は「道の駅かつら」移転整備計画をまとめた。新施設はS造2階建て、建築面積1905㎡。地域振興施設と休憩施設で構成する。計画策定と基本・実施設計は戸頃建築設計事務所(水戸市)が担当。現在は造成工事を行っており、年度内の完成を目指している。建屋本体工事(第1期工事)は2025年度以降に行い、建屋は26年の春に供用開始の予定。供用開始後、既存施設を解体し、第2期工事に取り掛かる。
造成工事後の建設工事では、道の駅本体工事や管理棟、付帯施設の建築のほか、外構工一部(駐車場、車路、歩道)、給排水設備工、電気設備工(受変電設備、屋外照明、EV車急速充電設備、非常用自家発電設備等)を予定。建屋は25年度内の完成が目標で、26年の春の開業を見込む。現道の駅の解体は、新道の駅が供用されてから数カ月後をめどに実施する予定。
第2期工事では、西側(7500㎡)を対象に、ふれあい広場オートキャンプ場および駐車場の整備を進めていく。管理棟(33㎡)やオートキャンプ場(8・5m×10m)26区画などを整備する。具体的な時期については、国道123号バイパスの整備状況と照らし合わせながら行っていく方針だ。
移転基本計画時との主な変更点としては、駐車場スペースを131台から160台分へ拡大。テラス部分をなくし、授乳室や倉庫等を大きくする。事務所部分は149㎡の予定だったが、49㎡へと縮小する。基本計画時では、延べ床面積1712㎡を予定していたが、1905㎡に規模を拡大。河川区域含む総敷地面積も、約1万9000㎡から約2万1100㎡に変更している。
造成工事は、桐原工務店(城里町)・金長設備工業(同)のJVが担当。準備工、整地工、法面整備工と外構工の一部を行う。
新道の駅では、広い食堂や屋上広場を計画しており、快適な空間の提供やイベントによる集客を図る。また、道の駅の地盤は、那珂川の計画高水位(H.W.L27・724m)からプラス1・7mの29・4mとなるため、防災拠点としての役割も果たす。
整備計画は、移転基本構想および基本計画において掲げた整備コンセプトを踏襲。直売所出荷生産者の減少や農産物のブランド化の課題解決を目指すとともに、多様な機能を持つ道の駅について検討。御前山や那珂川の恵みを生かした「道の駅かつら」だからこそ味わえる、体験できるといった、魅力を再発見し、交流人口の拡大などが期待できる拠点づくりを目指している。