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【移動円滑化】建築設計標準を来春改正/当事者ガイドラインも策定

2024/10/21 本社配信


 国土交通省は高齢者や障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準のさらなる充実へ、2025年春の改正を計画。合わせて当事者参画ガイドライン(仮称)の新規策定を行う。18日に開催したフォローアップ会議に設計標準の骨子、ガイドラインの構成を示した。2月上旬の同会議でそれぞれ素案への意見を求め、パブリックコメント手続きを進める。

 建築設計標準の主な改正については、高齢者、障害者等に配慮した建築物整備の考え方と、建築物全体の計画・設計の考え方やポイントの視点を加える。

 具体的には、さまざまな利用者特性と建築的対応についての理解が進むよう、内容の更新や充実を検討する。また、視覚障害者や聴覚障害者等の特性に応じたきめ細かいバリアフリー化を促進するため、整備されたハードを補完するICT(情報通信技術)や福祉機器などツールの活用方法等について内容の充実を検討する。加えて、建築主や設計者が基本構想~基本・実施設計~施工~供用開始の各段階で、何を検討すべきかわかりやすくなるよう、内容を再整理する。

 単位空間等の設計に関しては、駐車場、便所・洗面所、劇場、競技場等の客席・観覧席などについて設置数の基準見直しを反映させるほか、規格などについての内容更新・充実化を検討する。

 このほか、基本寸法等も利用者特性と建築的対応の理解が進むよう高齢者、障害者等への配慮を組み込む。設計事例集は最新事例の追加など。

 今後は、既往資料や事例の調査を実施。サイトラインの確保等の検討と合わせて素案作成を進める。ガイドラインは素案作成作業に入り、必要に応じて既往資料・事例等の追加調査、各団体への追加ヒアリング等を行う。

 両素案は次回のフォローアップ会議に諮る。

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