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国土交通省,国土交通省官庁営繕部

【BIM活用】目安にモデルデータ/入力情報や設定内容で

2024/10/23 本社配信

 国土交通省官庁営繕部は、2023年度から取り組んでいるBIMの活用で、設計業務におけるBIMデータ作成の目安を明らかにした。23日から「営繕BIMモデル」と「テンプレート」をホームページで公開、官庁営繕事業の設計に携わったことのない設計者への参考や、入力情報の目安となるもので過度なデータ入力を防ぐことにもつながることが期待される。

 官庁営繕事業ではEIR(発注者情報要件)を適用したBIM活用が行われている。延べ床面積3000㎡以上の新営設計は、建築物の外観および内観(一部)の提示、実施設計図書(一般図等)の作成が指定項目で実施することになっている。ほかに推奨項目が全ての新営設計業務と新営工事に設定している。指定項目も3000㎡未満の場合は推奨項目になる。

 公開した営繕BIMモデルは、RC造5階建て、延べ床面積約3300㎡の一般的な合同庁舎を対象に作成したデータの例。使用ソフトはAutodesk Revit2022、総合、構造、設備の3分野ごとに作成している。指定項目のほか、推奨項目は設計条件等と設計図書との整合、概工事費の算出、基本設計図書(一部)の作成、実施設計図書(詳細図等)の作成に対応して作成したもの。

 BIMデータの属性情報などの入力情報や設定内容の目安を示す。また、テンプレートは、モデルを作成した際のデータ作業環境等の設定内容を保存したもの。

 実際の活用は、発注者からEIRで指定項目等の提示を受けた設計者が、BIM実行計画書(BEP)を作成して活用を進める。その際に、テンプレートを作業環境ファイルとして読み込み、モデルと同じ設定で作業に着手。モデルの入力情報や設定内容を目安として、データの入力や設定を行い作成を進める。

 モデルの公開については、全国営繕主管課長会議などで参考とするよう周知していく考え。また、過度な属性情報の入力を抑制することで、作業の軽減から作業時間の短縮にも効果が出てくる可能性もある。

営繕BIMモデル

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