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国土交通省,会計検査院

【橋梁耐震補強】落橋防止を最優先/検査院意見受け改めて周知

2024/10/25 本社配信

 23日に会計検査院が行った「緊急輸送道路にある橋梁の耐震補強の効率的な実施等について」の意見表示に対し、斉藤鉄夫国土交通大臣は「基本的な性能である落橋防止性能がない橋梁を優先することについて、改めて地方整備局を通じて自治体などに周知した。引き続き災害に強い道路ネットワークの構築に向けて、緊急輸送道路の橋梁の耐震対策をしっかりと推進していきたい」と説明した。

 緊急輸送道路の橋梁は、耐震対策が鋭意すすめられ、落橋防止性能を約98%の橋梁で確保済み。また、地震の際に速やかに機能回復する性能がある橋梁は約8割に上り、残る対策を進めている状況。会計検査員の指摘は、落橋防止性能が確保すべき優先的に対策を行うべき橋梁があるにも関わらず、落橋防止性能がある橋梁を優先して耐震対策を実施していたことなどについて。斉藤大臣は「ある意味、指摘はごもっとも」と話した。

 実際には、高速道路、直轄国道など国が直接管理や運営している路線での指摘はなかった。今回指摘されたのは県や市町村であり「自治体に対して、しっかり指導していくということが必要」との見解を示す。

 おそらくさまざまなメンテナンスの工事と一緒に実施しているなどの状況も考えられることから、国交省では今回の通知も踏まえ、自治体に周知していくとともに、さまざま事態に関して、引き続き相談に乗りながら適切に進むよう一緒に考えていきたいとしている。

橋梁の耐震化には2段階あると説明する斉藤国交相

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