富岡市は、市民体育館(上黒岩1377-1)の大規模改修工事に向けた基本設計の概要を示した。工事の入札時期は2025年の6月末までを想定している。契約工期は2025年8月~26年1月。準備工や調査などに要する期間を2カ月とし、工事期間は25年10月~26年1月の16カ月を見込む。概算工事費は約20億円を想定。
19万122㎡の敷地に建つ市民体育館はRC造一部S造2階建て、延べ床面積6361・5㎡の規模。1994年8月に竣工した。
主な改修工事内容は◇アリーナ床ふく射式空調の新設◇アリーナ床材張り替え◇授乳室の新設◇アリーナ照明設備のLED化◇特定天井の改修-など。アリーナに整備する床ふく射式空調は支持脚間に設置したダクトに空気を通し床裏面に吹き付けることで床面および床下空気を加熱・冷却させる。
アリーナで行う床材張り替えの仕上げ材には、屋内スポーツ用長尺弾性塩ビシートを採用。スポンジ層に独立気泡発泡体(ダブルスポンジ)を施工し、表層コーティングはプロテクトソール(特殊ウレタンコーティング)で仕上げる。
アリーナ照明設備のLEDへの更新では、無線調光システムを導入。競技種目やコートの面数などに合わせた照度調整や調光範囲のきめ細かい設定が可能となり、イベントや展示会、災害時の避難所としても有力なシステムとなる。
特定天井の改修については、既存の天井材および吊り天井を撤去。撤去後、見える部分の構造部材などについては塗装を施す。
このほか、観覧席・通路には空調機を新設。空調機の更新はトレーニングルームやホール・ラウンジ、会議室などで行う。また、屋根改修や外壁の補修および塗装改修も実施する。
設計は高橋建築設計事務所(前橋市)が25年3月25日までの履行期限で進めている。