北陸地方整備局は7日に行われた建設コンサルタンツ協会北陸支部(建コン協、吉野清文支部長)との意見交換で、納期の平準化の徹底へ「(仮称)業務履行の平準化ガイド」を年内に策定することを明らかにした。また、若手技術者賞の受賞者数を昨年度から増やし、業務で10人程度を選定する方針が示された。
業務履行の平準化ガイドは、業務の平準化に関する事項を体系的にまとめるほか、受発注者のルール、取り組みを盛り込み、各事務所に徹底する。協会側にも提供し、受発注者間で共有しながら平準化を推進する。
北陸地整では、履行期限の平準化目標として第4四半期納期を35%以下、3月納期は15%以下としているものの、震災対応等もあり、目標達成には及ばない。建コン協からは担い手確保・育成のための環境整備として発注時期および納期の分散、国債を活用した繰越対応などの平準化が要望されていた。
また、若手技術者賞の規定を見直し、業務の受賞者数を10人程度に拡大したほか、対象年齢を39歳以下とし、工事と統一。各事務所からの推薦が上がりやすい体制も整えた。表彰式は月内の開催を予定し、表彰制度を活用しながら若手育成に努める。
表彰制度については協会側からも高度な仕事や大きな仕事は、やりがいにつながり、地域のコンサルタントも携わっていきたいなど好意的な意見が上がった。
そのほか意見交換では、DXの推進や技術力による評価、品質の確保・向上などのテーマで行われ、DXの推進にはDXセンターを活用して他地整での事例の閲覧を要望。より多くのBIM/CIMデータに実際に触れることでスキルアップにつなげる考えで、北陸地整でもIDの貸与を検討する。
技術力による評価では、技術士と国土交通省認定資格などの組み合わせ評価の事例や効果などをフォローアップし検証する。また、地域コンサルタントの受注機会確保へ県内本店条件の総合評価方式の簡易特別型の一層の活用が要望された。
品質の確保・向上には条件明示の徹底や災害復旧を優先することに伴う一時中止、延期などの対応の徹底が要望されたほか、実態と乖離(かいり)した歩掛り・積算基準について協会での調査を実施しており、今後、調査結果を共有していく考えだ。
【写真=担い手確保環境整備など意見交換】